レイアウト設計は、初めてホームページを作る人にとって大きな悩みどころです。
しかしレイアウト次第でホームページの見やすさや使いやすさ、与える印象は大きく変わります。
本記事ではホームページのレイアウトの基本として、デザインの原則やレイアウトの種類、業種別の成功例、便利なツールまでを解説します。
初心者でもポイントを押さえれば、自分で魅力的なホームページを作成できます。
ぜひ自社ホームページづくりの参考にしてください。

ホームページのレイアウトとは?その重要性
「ホームページのレイアウト」とは、ホームページ内の文章や画像などの情報をどこに配置するか決めることです。
レイアウト次第でユーザーに伝わる情報の質が変わり、ホームページの目的達成度にも影響します。
例えば同じ内容でも、レイアウトを工夫することで見やすさや操作性が向上し、ユーザーに与える印象も良くなります。
逆にレイアウトが雑多だとユーザーは必要な情報を見つけられず、ホームページから離脱してしまうかもしれません。
効果的なレイアウトを考えるうえでは、まず「ホームページの目的」を明確にしましょう。
ホームページの訪問者に何を感じ取ってほしいのか、どんな行動をしてほしいのかを意識すると、情報配置の優先順位が定まります。
レイアウトは単なる見た目の問題ではなく、ユーザーに情報やメッセージを伝える重要な枠組みなのです。
ホームページを構成する基本パーツ
一般的なホームページは、大きく分けて次の5つのパーツで構成されています。
- ヘッダー
各ページ最上部に配置されるエリア。
ホームページのタイトルやロゴ、主要メニュー(ナビゲーション)、お問い合わせボタンなどが含まれます。 - ナビゲーション(グローバルナビ)
ヘッダー直下などに配置されるホームページ内の目次メニューです。
ユーザーを目的のページに誘導します。 - メインコンテンツ
ページでもっとも広い領域で、文章や画像など伝えたい情報を掲載する部分です。 - サイドバー
ページの左右いずれか(または両方)に配置される補助的エリアです。
カテゴリ一覧、最新記事、広告バナー、SNSリンクなどを載せることが多く、コンテンツやナビゲーションを補完します。 - フッター
各ページ最下部のエリア。
運営者情報、利用規約、プライバシーポリシー、お問い合わせ先リンクなどをまとめます。
ホームページ全体の補足的なナビゲーションとして活用される場合もあります。
以上のパーツをどう配置しレイアウトするかがホームページ設計の骨組みになります。
まずは自社ホームページにどのパーツが必要か整理し、それぞれに載せる内容を洗い出しましょう。
例えば小規模な店舗のホームページであればサイドバーを設けずコンテンツエリアを広く取る選択もあります
基本パーツの取捨選択と配置パターンがレイアウト設計の第一歩です。
レイアウト設計の基本原則(デザインの基本と視線誘導)
効果的なレイアウトを作るには、デザインの基本原則とユーザーの視線の動きを理解しておくことが有益です。
ここでは代表的なデザインの4原則と視線誘導パターンについて押さえましょう。
● デザインの4大原則
- 近接(プロキシミティ)
関連する要素は近くにグルーピングする。
離れた場所に関連情報が散在しているとユーザーは理解しづらくなります。 - 整列(アライメント)
要素の位置や余白を揃えて整列させる。
規則正しく揃った配置は見た目のきれいさだけでなく情報の秩序を伝えます。 - 反復(リピティション)
デザインの一貫性を持たせ、共通要素は繰り返し使う。
見出しやボタンのスタイルを統一することでホームページ全体に統一感が生まれます。 - 強調(コントラスト)
強調したい要素とそうでない要素にメリハリをつける。
重要なボタンを目立つ色にする、見出しと本文で字体や大きさに差をつける等で、優先度の高い情報に目を引かせます。
この4原則(近接・整列・反復・強調)は紙のデザインでもWebデザインでも共通する基本ルールです。
レイアウトを決める際も常にこれらを意識することで、初心者でも読みやすく洗練されたページに近づけることができます。
● 視線誘導パターン(Z型・F型など)
ユーザーがページ上の情報をどの順序で目で追っていくかというパターンにも定型があります。
特によく知られるのが「Z型」「F型」パターンです。
これらのパターンはユーザーの視線移動の軌跡がアルファベットのZやFの形に似ていることから名付けられています。
- Z型パターン
まず左上から右上に視線が走り、次に斜めに左下へ、その後右下へと移動するパターンです。
比較的シンプルなLP(ランディングページ)やプレゼン資料で採用されることがあります。
重要な訴求は左上、最終的なCTA(行動喚起)は右下に配置すると効果的と言われます。 - F型パターン
ページ上部の横長エリアを左から右に視線が動いた後、少し下に降りて再び左から右へとアルファベットのFを描くように段落冒頭部分を中心に閲覧するパターンです。
テキスト量の多いニュースサイトやブログ記事でよく見られ、見出しや段落先頭しか読まれない傾向に合わせ、重要事項は段落の冒頭に盛り込むといった工夫が有効です。
ユーザーの視線の動き方を踏まえてレイアウトを設計すると、より直感的で伝わりやすいページになります。
ただし必ずしもすべてのユーザーが同じ動きをするわけではないので、あくまで傾向として参考にしましょう。
ホームページでよく使われるレイアウトの種類
ホームページのレイアウトには様々なパターンがありますが、代表的なものとして以下の4種類が挙げられます。
自社ホームページの目的やコンテンツ量に応じて最適なレイアウトを選びましょう。
シングルカラムレイアウト(一列レイアウト)
各パーツ(ヘッダー、ナビ、コンテンツ、フッター)を上下に1列で配置するレイアウトです。
サイドバーを持たないシンプルな構成で、縦長に情報が続くのが特徴です。
スマートフォンなど縦長画面での閲覧とも相性が良く、近年モバイルユーザーの増加に伴い採用例が増えています。
スマホ対応(レスポンシブデザイン)では画面幅にあわせて要素を縦並びにしていくため、最初から一列構成のシングルカラムはレイアウト崩れが少なく管理しやすい利点があります。
シングルカラムのメリットはユーザーがコンテンツに集中しやすい点です。
余計なカラムがないため読み進める流れが途切れず、文章や画像など一つひとつのコンテンツをしっかり見てもらえます。
その反面、常時表示されるナビゲーションメニューや関連情報が少ないため、ユーザーを他のページへ誘導する機会が減りホームページ内の回遊率が下がりやすいというデメリットもあります。
必要な情報を1ページに集約できる場合や、コンテンツ量がさほど多くない場合に適したレイアウトと言えるでしょう。
参考
企業コーポレートサイトや個人のポートフォリオサイトなど、比較的シンプルな情報構成のホームページでシングルカラムはよく使われます。
例えばフリーランスデザイナーのシングルページサイトでは、自身のプロフィールや作品を一つのページに縦に並べて見せる手法が多く採用されています。
このように重要情報を絞り込んで一列に配置すれば、閲覧者に伝えたいメッセージをストレートに届けることができます。
マルチカラムレイアウト(複数列レイアウト)
メインコンテンツの左右いずれか、または両方にサイドバーを設置するレイアウトパターンです。
サイドバーが片側にあるものは「2カラム」、両側にあるものは「3カラム」と呼びます。
ヘッダー・ナビゲーション・フッターの位置関係自体はシングルカラムと同じですが、横方向にも情報ブロックを配置できるため、一度に複数の情報を並行して提示できるのが特徴です。
マルチカラムの利点は、サイドバーにメニューや目次を置くことでユーザーが他のページやコンテンツにアクセスしやすくなる点です。
例えばブログ記事を読んでいる途中でも、横のサイドバーからカテゴリ一覧や人気記事にすぐ移動できるため、ホームページ内を回遊してもらいやすくなります。
特に情報量の多いニュースサイトや商品数の多いECサイトでは標準的に使われているレイアウトです。
一方でデメリットとして、サイドバーを設置する分だけメインのコンテンツ表示エリアが狭くなりやすく、画面サイズ(特にスマートフォン)によっては見づらくなる可能性があります。
実際、スマホ画面ではサイドバーの横並び表示は難しいため、レイアウトを縦積みに組み替える必要があります。
多くのホームページはスマートフォンでの表示時にサイドバーをページ下部に回したり、ハンバーガーメニュー(折りたたみメニュー)で代用するなど工夫しています。
2カラムと3カラムの使い分け
2カラム・3カラムの選択は載せたい情報量と優先度によります。
一般的な企業のホームページやサービス紹介サイトでは2カラム(メイン+片側サイドバー)で十分なことが多いです。
サイドバーにはホームページ内の他ページへのメニューや問い合わせボタン等を配置し、常に誘導経路を用意します。
一方、ポータルサイトのように多種多様なコンテンツを網羅的に並べたい場合は3カラム(両サイドバー)も有効です。
典型例として日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」はトップページが左右にサイドコンテンツを持つ3カラム構成になっています。
このようにユーザーの目的が多岐にわたるサイトでは、3カラムで情報を目に入りやすく並べることで、誰にとっても必要な情報に辿り着きやすい作りになっています。
グリッド型レイアウト
ページ内の複数の要素をカード状のブロックにまとめ、格子(グリッド)状に整列させて一覧表示するレイアウトです。
写真や商品カードなど、均一のサイズ・フォーマットの情報をタイルのように並べることで、一度に多くの情報を視覚的に一覧できるのが魅力です。
ユーザーはパッと見で興味のある項目を比較検討しやすくなるため、レシピサイトやギャラリーサイト、記事一覧ページなどでよく用いられます。
グリッドレイアウトのメリットは、レイアウトを揃えることでホームページ全体に統一感・規則性が生まれ、直感的に情報を整理して見せられる点です。
例えば画像をメインとしたポートフォリオ一覧では統一フォーマットのサムネイルを並べることで、洗練された印象と「一覧性」の高さを両立できます。
またユーザーにとっても複数の項目を同時に見比べられるため、興味のある対象をすぐ選び取れる利点があります。
一方、グリッドはすべての要素が均質に見えるため優先順位を示しづらい欠点もあります。
どれも同じサイズ・レイアウトで並ぶため、ユーザーの視線が分散しやすく、特に誘導したい要素が埋もれてしまう可能性があります。
そのためグリッド型を採用する場合は、各カード内でタイトルの大きさを調整したりマウスオーバーで拡大・強調するなど、個々の要素にメリハリをつける工夫も併せて検討しましょう。
参考
世界中のアイデアをビジュアルで共有できるサービス「Pinterest」のホームページは、グリッド型レイアウトの代表例です。
さまざまな料理やインテリアの写真がカード形式でずらりと並び、ユーザーは興味を惹かれる画像を直感的に選んでクリックできます。
視覚的に楽しく、おしゃれで遊び心のある印象を与えるレイアウトと言えるでしょう。
フルスクリーン型レイアウト
画面いっぱいにメインコンテンツを配置する大胆なレイアウトです。
ヘッダーやナビゲーション、フッターなど他の要素を極力非表示または目立たなくし、初見でユーザーの目に入るキービジュアルやキャッチコピーを全面に押し出すデザイン手法になります。
ファーストビュー(第一画面)にインパクトを与えたいブランドサイトなどでよく採用されます。
フルスクリーンレイアウトの最大のメリットは、訪れた瞬間ユーザーに強烈な印象を残せることです。
大きな背景画像や動画、美しいタイポグラフィによるキャッチコピーを画面全体に表示することで「おっ」と目を引きその世界観に没入させる効果があります。
製品やブランドのビジュアル訴求を重視するサイトに非常に有効です。
一方で、ナビゲーションや他の情報を隠してしまう分、ユーザーにはサイト全体の構成がわかりづらいというデメリットもあります。
場合によっては下層ページの存在に気付かれないおそれもあるため、メニューをアイコンでさり気なく表示する、スクロールを促す矢印を配置する等のフォローが必要です。
また画面下に少しでも次のコンテンツが覗くようレイアウトして「この先もある」ことを視覚的に伝える工夫も有効でしょう。
フルスクリーン型は強力なデザインですが、扱いを誤ると単調になったりユーザーを迷わせる可能性もあります。
インパクトとユーザビリティのバランスに留意して採用するか判断しましょう。
用途・目的別:おすすめレイアウトと成功事例
続いて、ホームページの種類や目的別に適したレイアウトパターンを紹介します。
業種やホームページの目的によって効果的なレイアウトは異なりますので、自身のケースに照らして参考にしてください。
コーポレートサイト(企業サイト)
目的
会社や事業内容を知ってもらうこと(ブランディング、信頼醸成)。
適したレイアウト
シングルカラムレイアウトがおすすめです。
創業間もない企業や中小企業のコーポレートサイトでは、掲載情報も会社概要・サービス紹介・お問い合わせ程度でそれほど多くありません。
そのため無理にサイドバーを設けず、一列レイアウトでシンプルかつ丁寧な印象を与える構成が適しています。
実際、多くの場合シングルカラムでもユーザーは必要な情報に問題なくたどり着けますし、前述の通りスマホ対応もしやすいためホームページ初心者にも扱いやすい形です。
参考事例
某酒造メーカーのコーポレートサイトでは、ファーストビューにフルスクリーンで美しい蔵元の写真とキャッチコピーを配置し、その下に会社紹介や商品情報をシングルカラムで順に並べています。
余計なサイドメニューを排し写真と言葉で世界観を伝える構成は、閲覧者に強い印象を残しつつ他ページへの誘導もシンプルなトップナビゲーションで補完しています。
「まずは自社の想いをしっかり届けたい」という目的に合致した好例と言えるでしょう。
ブランドサイト(商品・サービスのブランドページ)
目的
ブランドの世界観や価値を訴求し、認知度・好感度を高めること。
適したレイアウト
シングルカラムまたはフルスクリーン型レイアウトがおすすめです。
ブランドサイトではテキストよりもビジュアルで伝える要素が多いため、画面いっぱいに魅力的な写真や動画を表示できるレイアウトが効果的です。
例えば製品のイメージ写真をファーストビュー全面に配置し、ナビゲーションメニューはハンバーガーアイコンで隠しておくようなデザインにすれば、ビジュアルの訴求を邪魔しません。
ユーザーにブランドイメージを強く印象付けたい場合に最適な構成です。
参考事例
某高級コスメブランドの公式サイトでは、トップページ一面に光沢感のある商品写真とキャッチコピーを大胆に配置し、メニューは右上の小さなアイコンに留めています。
スクロールすると商品ラインナップやブランドストーリーがシングルカラムで続き、背景には所々先ほどの写真に関連するモチーフがあしらわれ統一感を演出しています。
このようにフルスクリーン×シングルカラムを組み合わせたレイアウトにより、ブランドの世界観を存分に感じさせながら必要な情報にもアクセスしやすいサイトを実現しています。
サービスサイト(事業・サービス紹介サイト)
目的
提供するサービス内容を理解してもらい、お問い合わせや申し込みにつなげること。
適したレイアウト
シングルカラムまたはマルチカラムレイアウトが考えられます。
掲載情報の量や種類によって最適構成は異なりますが、重要なのはユーザーが知りたい情報にたどり着きやすい設計にすることです。
サービス特徴や料金プランなど訴求ポイントが絞れている場合はシングルカラムで順番に説明し、FAQや事例紹介など補足情報が多い場合はサイドバー付きの2カラムで効率よく見せる、といった使い分けも有効でしょう。
またサービスサイトでは、ヘッダーやフッターに電話番号やお問い合わせボタンを設置しておくのがおすすめです。
ユーザーが興味を持ったタイミングですぐ行動(お問い合わせ・申込み)に移れるよう動線を整えておきます。
実店舗と異なり即座に対面できないWebだからこそ、「話を聞いてみたい」「申し込みたい」と思った瞬間を逃さない工夫が肝心です。
参考事例
クラウド型業務支援サービスB社のサイトでは、冒頭でサービス概要を動画で紹介しつつ、その下に導入メリット・料金プラン・導入事例と縦に情報を展開するシングルカラムレイアウトを採用しています。
画面上部には常に資料請求ボタンと電話問い合わせ番号が固定表示され、興味を持てば即アクションすることが可能です。
主要コンテンツは一列ですが、各所にリンクボタンを配置し詳細ページ(FAQやブログ記事など)へ遷移できるようになっており、情報量と読みやすさのバランスを取った構成になっています。
飲食店・サロンなど店舗サイト
目的
お店の雰囲気や商品サービスを伝え、来店や予約につなげること。
適したレイアウト
シングルカラムまたはマルチカラムが一般的です。
店舗の種類によっても適否はありますが、基本的にはユーザーが必要とする情報(店舗の場所・メニュー・予約方法など)をわかりやすく提示することが第一です。
店舗紹介程度で情報が少なければシングルカラムでシンプルにまとめ、メニュー一覧やブログ記事などコンテンツが多ければ2カラムでメニュー一覧をサイドバーに載せるなどの工夫をするとよいでしょう。
実店舗集客目的のサイトでは、来店を促すための情報配置がポイントです。
例えばページ上部に営業時間や予約ボタンを配置する、Googleマップ埋め込みやアクセス案内を目立つ位置に置く、クーポンや新着情報をサイドバーに載せる等、ユーザーが「行ってみたい」と思ったときすぐ行動できる導線を作ります。
特に飲食店なら料理の写真、サロンなら施術後のビフォーアフター写真など、視覚的に魅力を伝えるコンテンツを効果的にレイアウトしましょう。
参考事例
とある人気のラーメン店のホームページでは、トップに看板メニューのラーメン写真を大きく配置し、「ネット予約はこちら」「地図を見る」ボタンがその下に並ぶレイアウトになっています。
さらに下段にはお店のコンセプト紹介、人気メニューランキング、店舗情報(住所・営業時間・定休日)と続き、一番下にInstagramの写真ギャラリーをグリッド表示しています。
縦長ではありますが知りたい情報が網羅されており、サイドバーなしでも目的の情報にスクロール1本で届く構成です。
このように店舗サイトでは写真や動画を交えつつ、一ページで完結するシングルカラム構成もユーザーにとって親切なレイアウトと言えるでしょう。
ECサイト(ネットショップ)
目的
商品を一覧・詳細ページで紹介し、購入してもらうこと(売上の最大化)。
適したレイアウト
マルチカラムレイアウト一択と言ってよいでしょう。
ECサイトではユーザーがストレスなく目的の商品を探せることが重要です。
一般的なネットショップは左カラムに商品カテゴリや検索ボックス、右カラムにカートやランキング情報を配置する2カラム構成が主流で、ユーザーもこのレイアウトに慣れています。
そのため商品一覧ページや商品詳細ページは迷わず探せるおなじみのレイアウトを踏襲するのが得策です。
例えば、メインのコンテンツエリアに商品サムネイルをグリッド状に並べ、左サイドバーに絞り込み検索やカテゴリ一覧を配置するパターンが王道です。
また各ページの上部(ヘッダー)には「カートを見る」ボタンや「支払い・配送方法案内」など初めて利用する人向けの導線を用意すると、ユーザーに安心感を与えられます。
参考事例
とある北海道の食品を取り扱ったECサイトの商品一覧ページでは、美味しそうな海産物の写真カードが整然と並び、左側にカテゴリ別の商品リンク集が配置されています。
ページが縦に長くなってもサイドメニューから商品ラインナップ全体を把握できるので、ユーザーは他の商品も見比べながら買い物を楽しめます。
カートや利用案内へのリンクも各ページ上部に固定されており、新規訪問者にも親切なレイアウトです。
ブログサイト・メディアサイト(情報発信)
目的
記事コンテンツを継続的に発信し、読者に情報提供・ファン化すること。
適したレイアウト
マルチカラムレイアウトがおすすめです。
記事が増えていくブログやニュースメディアでは、ユーザーに興味のある記事を見つけてもらいやすくする工夫が欠かせません。
一般に多くのメディアサイトが2カラム(本文+サイドバー)を採用しており、ユーザーもその形に慣れています。
サイドバーには記事のカテゴリ一覧や検索窓、新着・人気記事ランキングなどを配置すると効果的でしょう。
またトップページやカテゴリページでは、記事一覧をカード型のグリッドレイアウトで並べるのも有効です。
例えばブログのトップに最新記事をカード状に複数配置すれば、一目で多くの記事タイトルが目に入り回遊を促せます。
各記事ページは本文+サイドバーの2カラムで読みやすさと誘導性を両立し、サイト全体として多くの記事を整理して見せる構成です。
参考事例
ある地域情報ブログでは、トップページに10件ほどの記事を画像付きカードでグリッド表示し、各記事ページでは右サイドバーにカテゴリー別の記事一覧と月別アーカイブを掲載しています。
ユーザーは記事を読み終えてもサイドバーから次に興味のある記事をすぐ見つけられるため、サイト内での記事閲覧が次々と循環していきます。情報発信サイトではこのように一覧性(グリッド)+回遊性(サイドバー)を意識したレイアウトが効果を発揮します。
レイアウト作成に役立つツール&参考サイト
理想のレイアウトのイメージが固まってきたら、次は実際に形にしていきましょう。
初心者がレイアウト設計・サイト制作を行う際に役立つツールやサービスを紹介します。
● デザイン参考に使えるギャラリーサイト
自分の業種に合うレイアウトを探すには、まずプロが作成した参考サイト集(ギャラリーサイト)を見るのが近道です。
世の中には様々な優れたWebデザインを集めたサイトがあり、レイアウトパターンごとや業種ごとに事例検索できるものもあります。
例えば「cocotano!」や「Web Design Clip」は、レイアウト別にカテゴリー分けされた国内サイトのギャラリーです。
シングルカラムやグリッド型などカテゴリから実際のサイトを閲覧できるので、「このレイアウトだとこんな雰囲気になるのか」という具体的なイメージを掴むのに役立ちます。
他にも「SANKOU!(参考になるサイトのスクリーンショット集)」や「MUUUU.ORG(トレンドの縦長デザイン集)」など、多数のギャラリーサイトがあります。
気になる方は「○○(業種) ホームページ デザイン 集」などで検索してみましょう。
● ホームページ作成ツール・サービスの活用
実際のホームページ構築には、ゼロからHTML/CSSコーディングする方法以外に便利なツールが多数あります。
特に初心者や忙しい事業者の方には、CMS(コンテンツ管理システム)やホームページ作成サービスの利用がおすすめです。

- WordPress(ワードプレス)
世界でもっとも普及しているCMSで、ブログから企業サイトまで幅広く利用されています。
プログラミング知識がなくても豊富なテンプレート(テーマ)を適用するだけで基本的なレイアウトが出来上がります。
レンタルサーバー各社が提供する「簡単インストール機能」を使えばセットアップも数クリックで完了します。 - ロリポップ!
レンタルサーバーでもWordPressをワンクリックで導入可能で、導入後は好みのテーマを選んでレイアウトをカスタマイズしていけば、自分好みのデザインが比較的簡単に実現できます。 - ロリポップ!スタジオ
初心者向けのコード不要のホームページ作成ツールです。
レンタルサーバー「ロリポップ!」のオプションサービスで、あらかじめ用意された豊富なテンプレートからレイアウトや配色を選ぶだけでプロ品質のホームページが作成できます。
直感的な操作で文章や画像を入れ替えることができ、HTML/CSSの専門知識がなくても美しいデザインに仕上げられるのが強みです。
また用意されたテンプレートはすべてレスポンシブ対応済み(PC・スマートフォン自動最適化)なので、難しい設定なしにマルチデバイスに対応したホームページが完成します。
実店舗のホームページなども、このツールを使って短期間で作成しているオーナーさんが増えています。 - その他のサービス
上記以外にも「Wix」や「STUDIO」といったオンラインサイトビルダー、「Adobe XD/Figma」などのデザインツールを用いたワイヤーフレーム作成、「Bootstrap」などのCSSフレームワークを使った開発など、手段は様々です。
重要なのはご自身のスキルや予算、目的に合った方法を選ぶことです。
コードを書く知識がないならノーコード系サービス、デザインにこだわりたいならプロ向けツール+外注も検討するなど、状況に応じて使い分けましょう。
特にレンタルサーバーの活用は初心者にもおすすめです。

レンタルサーバー各社ではWordPress簡単インストールのような初心者支援機能に加え、独自SSLやメールアドレス作成などホームページ運営に必要な機能が一通り揃っています。
中でもロリポップは低価格プランが充実しており、月額数百円台から本格的なホームページ運用を始められます。
まずは費用を抑えて試してみたいという場合に最適でしょう。
まとめ
今回は、ホームページレイアウトの基礎知識から代表的なレイアウト種類、用途別のレイアウト例やツール紹介まで解説しました。
- ホームページレイアウトとは
ページ内の情報配置パターンのこと。
レイアウト次第でホームページの見やすさ・使いやすさが大きく変わる。 - 基本パーツは5種
ヘッダー、ナビゲーション、メインコンテンツ、サイドバー、フッター。
ホームページの規模や目的に応じて取捨選択しよう。 - デザイン4原則と視線パターン
近接・整列・反復・強調を意識し、Z型・F型などユーザーの視線の動きを考慮すると効果的。 - レイアウトの種類
シングルカラム(一列)、マルチカラム(複数列)、グリッド型、フルスクリーン型が代表的。メリット・デメリットを理解して選ぶ。 - 用途別おすすめ
企業サイトはシングルカラムでシンプルに、ブランドサイトはフルスクリーンで世界観訴求、サービス紹介は情報量に応じて適宜2カラム併用、店舗サイトは行動導線を重視して必要事項を網羅、ECサイトやブログはマルチカラムでユーザーの慣れたレイアウトを使うなど目的に合ったパターンを選択。 - 制作ツールの活用
ギャラリーサイトで事例研究し、WordPress等のCMSやロリポップ!スタジオなど初心者向けサービスを使えば、専門知識がなくても低コストで本格的なホームページ制作が可能。
自社ホームページの目的に合ったレイアウトを選び、適切に情報を配置することは、集客や信頼獲得の面で非常に重要です。
ぜひ本記事を参考に、レイアウト設計のポイントを押さえた魅力的なホームページを作ってみてください。
最後に、これから自分でホームページを作成しようと考えている方は、レンタルサーバー「ロリポップ!」の活用も検討してみましょう。
ロリポップなら月額約300円からという低価格で独自ドメイン&SSL対応の本格的なホームページ運用を始められます。
加えて、前述のWordPress簡単インストール機能やロリポップ!スタジオといった初心者に嬉しいサービスも充実しています。
手厚いサポート体制も整っていますので、初めての方でも安心です。
レイアウト設計の知識を活かしてホームページ作りを始めましょう。