Grok Botとは?特徴や料金をわかりやすく解説。実際に使ってみた感想も【2026年9月】
Grok Botとは、xAIが公開した自律型のAIエージェントです。チャットで答えるGrokとは別物で、クラウド上のコンピュータを自分で操作し、複数の手順がある仕事を任せられます。料金は月20ドルのCursor Proから。2026年8月26日にはCursor・SuperGrokの対象プランへ提供が広がり、無料トライアルも用意されました。この記事では、できることと使い方、最新の料金と使える条件、Grokや@grok・Claude Cowork・OpenClawとの違いを、筆者が請求書処理を任せた実体験とあわせて解説します。
- Grok Botは、クラウド上のコンピュータで自分でアプリを操作し、複数の手順がある仕事を最後まで進める自律型のAIエージェントです。
- 料金は月20ドルのCursor Proから。CursorとSuperGrokの対象プランに含まれ、制限付きの無料トライアルもあります。対応OSはmacOS・Windows・iPhoneです(Linuxのデスクトップは非対応)。
- できることは、パソコン操作の代行、役割を持たせたBotの協働、手順の記憶(Skills)と自動実行(Routines)、外部ツールとの連携です。
- データはクラウドに保存され、機密性の高い操作には承認を挟む設計です。自分の手元で動かすOSSのAIエージェントという選択肢もあります。
Grok Botとは?xAIが公開した自律型のAIエージェント
Grok Botは、Grokを開発するxAIが公開した自律型のAIエージェントです。公式ドキュメントでは、Botを「実際の仕事を任せられるAIの同僚」と説明し、クラウド上のコンピュータで人と同じようにアプリやWebサイトにサインインして操作するものと位置づけています。メールの処理や資料の作成のように複数の手順がある仕事を、人が横についていなくても進められるのが特徴です。2026年8月に初期ベータとして公開され、機能や仕様はまだ変わりうる段階です。なお提供とログインはCursorを通じて行われ、xAIとCursorの連携から生まれた製品です。Grok Botで使うモデルは特定の名前が公表されておらず、タスクに応じて自動で選ばれます。
普段のGrok・@grokとの違い
Grokの名前が付くものは3つあります。チャット画面で質問に答えるGrok、Xのリプライ欄で呼び出す@grok、そして作業そのものを実行するGrok Botです。同じ名前でも役割と動く場所が異なります。
| Grok(チャット) | @grok | Grok Bot | |
|---|---|---|---|
| 役割 | 質問に文章で答える | Xの投稿への返信で答える | アプリやWebを操作して作業を完了させる |
| 動く場所 | チャット画面(Web・アプリ) | Xのタイムライン | クラウド上の専用コンピュータ |
| 離席時 | 会話を閉じれば止まる | その場の1回の応答で完結 | 端末を閉じても処理が続く |
| 成果物 | 回答テキスト | リプライ投稿 | ダウンロードしたファイル・作成した資料・完了した操作 |
| 使える条件 | 無料枠あり | Xのアカウントがあれば呼び出せる | 月20ドルのCursor Proなど対象プラン(無料トライアルあり) |
答えを返すのがGrokと@grok、アプリやWebを操作して作業を仕上げるのがGrok Botという関係です。@grokはXを見ている流れのなかで呼び出せる手軽さがあり、Grok Botは契約を前提に、成果物が手元に残る作業を任せられます。
Grok Botでできること
Grok Botが実務をこなすときの動きは、大きく次の4つです。
パソコン操作を任せる(クラウド上のコンピュータ)
各Botは、ブラウザ・ファイル・ターミナルを備えたクラウド上のコンピュータで動きます。これはアカウントごとに用意され、作成した複数のBotで共有します。作業はクラウド側で進むため、手元のパソコンやアプリを閉じても処理が続きます。連携用のAPIがないアプリやWebサイトでも、人が画面を操作するのと同じように扱えます。あらかじめ連携先を組み込んでおく従来型のエージェントとはこの点が違います。たとえば、ログインが必要なWebサービスにサインインして情報を更新したり、フォーム入力や画面上の操作を任せたりできます。あわせて、コンピュータにはファイルの保管場所(ファイルマネージャー)もあり、作った資料やダウンロードしたデータをそこに保存して扱えます。

役割を持たせたBotとグループチャットでの協働
Botには短い名前とひとつの主な役割、そして動き方の説明を与えられます。たとえば「佐藤」という名前で「商品パフォーマンスの担当」にすることができます。また役割ごとにBotを分けておき、グループチャットで連携させることも可能です。同じアカウントのコンピュータを共有しているため、あるBotがサインインしたブラウザのセッションを別のBotがそのまま引き継いで使うこともできます。

手順を覚えさせる(Skills)と自動実行(Routines)
一度やらせてみて、やり方が固まってきたら、その手順をSkillsとして保存できます。保存したSkillsはRoutinesとしてスケジュールに載せ、決まったタイミングやオンデマンドで実行させられます。毎回同じ指示を出す手間が減ります。詳しい手順はGrok Botの公式ガイドで確認できます。
外部ツールとの連携(コネクタ)
外部サービスとの連携は、設定画面の「Plugins」からコネクタを追加し、ブラウザで認証して行います。専用のコネクタがないサービスでも、Grok Botの中に内蔵されているブラウザを活用すれば操作することができます。例えば、PDFの取得などもブラウザを活用すれば実施可能です。

Grok Botの使い始めの流れ
Grok Botは、次のような流れで使い始めます。ログインにはCursorアカウントを使うため、対象プランの契約または無料トライアルの利用を前提に、Cursorアカウントを用意しておきます。SuperGrokの契約者もサインインはCursorアカウントで行います。
- アプリをダウンロードしてインストールします。macOSならApple silicon版かIntel版を選び、ディスクイメージを開いてアプリケーションに入れます。
- アプリを開いて「Get started」を選び、ブラウザでCursorアカウントにサインインします。認証が終わるとアプリに戻ります。
- 用意された候補から選ぶか、「Create your own」で自分のBotを作ります。
- 最初の仕事を頼みます。うまく動かすコツは、何を仕上げてほしいかと、どのアプリ・Webサイト・ファイル・会話を使うかを具体的に伝えることです。

Grok Botに月初の請求書処理を任せてみた
筆者は、請求書お兄さんという名前のBotを作っています。各サービスから請求書を取得するためのBotです。APIやMCPに対応していないサービスの請求書を、ブラウザから直接取得させることにしました。役割はBot設定の画面で名前とあわせて入力しただけで、特別な作り込みはしていません。

月初に請求書の取得を指示すると、クラウド上のコンピュータでブラウザが起動し、対象のサービスを順に開いていきます。ログイン画面まで来ると操作は筆者に渡され、認証は自分で行いました。パスワードをBotに入力させずに進められます。筆者がログインを済ませてブラウザを返すと、Botが続きを引き取り、請求書を全件ダウンロードします。ファイルマネージャーに整理したうえで、その後会計ソフトへの登録まで進めることができました。月初の請求書処理のうち、筆者が手を動かしたのは各サービスのログインだけです。しかも、クラウド上の専用コンピュータが用意されているため、ログイン情報も一定期間保存され、セッションが切れるまでは再ログインが不要です。
これは筆者の環境で試した範囲の動作で、どのサービスの組み合わせでも同じように進むとまでは言えません。ただ、認証だけ人が引き取り、前後の手順をBotが進めるという分担は、後述する承認の設計がそのまま実務に現れたものです。認証だけ自分の手元に残したまま作業を任せられる点と、最後までやり切る実行力のバランスがいいなと感じました。
料金と使える条件
Grok Botに単体の料金プランはなく、CursorまたはSuperGrokのサブスクリプションに含まれる形で提供されています。最も安い対象プランは月20ドルのCursor Proで、Cursorの公式料金ページにGrok Botの利用が明記されています。
| 提供元 | プラン | 月額 |
|---|---|---|
| Cursor | Pro | 20ドル |
| Cursor | Pro+ | 60ドル |
| Cursor | Ultra | 200ドル |
| Cursor | Teams Standard | 40ドル |
| Cursor | Teams Premium | 120ドル |
| SuperGrok | SuperGrok | 30ドル |
| SuperGrok | SuperGrok Heavy | 300ドル |
Grok Botについては、プランによる違いは利用枠の大きさだけで、機能はどのプランでも同じです。各サブスクリプションには週ごとの利用枠が含まれ、使い切った場合はモデルとトークンの原価に応じた従量課金で追加できます。このGrok Botの利用枠は、CursorやSuperGrok本体の利用上限とは別枠で管理されます。
なお、SuperGrokには月10ドルのLiteもありますが、Grok Botが使えるのは月30ドルのSuperGrok以上です。
公開当初の2026年8月時点では上位プラン限定でしたが、同月26日に無印のSuperGrokとCursor Proにも提供が広がりました。さらに、8月26日時点ではウェイトリストを受け付けていた大規模組織向けのEnterpriseでも、9月3日に提供が始まっています。あわせて、対象プラン以外のユーザーにも制限付きの無料トライアルが用意されています。
この節の金額は、2026年9月7日時点で各公式料金ページを確認した値です。ベータ段階の製品のため、金額やプラン構成は今後変わる可能性があります。最新の内容は各公式料金ページで確認できます。
対応するOSは、macOS(Apple silicon・Intel)、Windows(x64・Arm64)、iPhone(iOS 18以降)です。Linuxのデスクトップアプリ、iPadには対応しておらず、Androidは提供が予定されています。この対応状況は公式ダウンロードページの記載に基づきます。

導入前に知っておきたい注意点
便利な仕組みですが、使い始める前に知っておきたい点があります。
まずGrok Botの利用にはクラウド上でのデータ保存が必要です。手元のパソコンの中だけで完結する使い方ではありません。
次に、機密性の高い操作や影響の大きい操作は、実行前に承認を求めて止まる設計です。パスワードや2段階認証のコード、CAPTCHAのような人にしかできない操作は、その場で人が操作を引き取ります。筆者が請求書処理を任せたときも、ログインはこの流れで人側に渡されました。公式も機密性の高いシステムへのアクセスを許可する前に、承認・セキュリティ・プライバシーの設定を見直すよう案内しています。
また同じアカウントのBotはひとつのコンピュータを共有します。公式は、別々のBotを作ってもそれをセキュリティの境界として使わないよう明記しています。Botを分けても情報が分離されるわけではありません。
あわせて、初期ベータ時点では次の上限があります。
| 項目 | 上限 |
|---|---|
| Botとグループチャットの合計 | 50個 |
| Routines | 1Botあたり50個 |
| 実演して手順を覚えさせる録画 | 1回10分 |
| 添付ファイル | 25MB(動画は200MB) |
| 各Routineの実行記録の保持 | 直近20件 |
上限は今後変わる可能性があります。最新の値は公式ドキュメントで確認できます。
なおGrok Botは初期ベータの段階なので、機能や仕様はこの先変わる可能性があります。
Claude Code,CoworkやOpenClawとの違い
Grok Botと似た、AIに実務を任せるツールは他にもあります。ここでは代表的なClaude CoworkとOpenClaw、そしてコーディング向けのClaude Codeを、動く場所や料金の考え方などの点で並べます。
- Grok Bot:クラウド上のコンピュータで動き、手元の端末を閉じても処理が続きます。月20ドルのCursor Proから使え、無料トライアルでも試せます。データはクラウドに保存され、アプリを入れてサインインすればすぐ使えます。
- Claude Cowork:Anthropicが提供するAIエージェントで、パソコンのファイルやブラウザを操作します。現在はデスクトップで利用でき、webとモバイルは展開中(ベータ)です。利用にはClaudeの有料プランが必要です。
- OpenClaw:無料で入手できるOSSで、自分のデバイスで動かします。本体の入手費用はかからず、動かすためのサーバー代やLLMの利用料は別途かかります。環境の用意と管理は自分で行います。
- Claude Code:Anthropicのエージェントで、ターミナルやIDE、Webなどから幅広い作業に使えます。Grok Botとの違いは、Grok Botが各Botに専用のクラウドコンピュータを与えて動かし続けられるのに対し、Claude Codeはそうした常時稼働の環境を前提にしていない点です。ClaudeのProやMaxプランに含まれます。
どれが自分に向いている?
常に動かして仕事を任せたいならGrok Bot、手元のパソコンでファイル作業を任せたいならClaude CoworkやClaude Code、モデルを自由に選んだり自分でカスタマイズしたいならOpenClawが向いています。料金や対応範囲は変わりやすいので、最終的には各公式ページで確かめるのが確実です。

ロリポップAIエージェントクラウドという選択肢
サーバーの構築や運用を任せたままAIエージェントを動かせるマネージドサービスとして、ロリポップAIエージェントクラウドがあります。汎用型のOpenClaw、使うほど賢くなる自己学習型のHermes Agent、機密情報をAIから隔離するセキュリティ特化型のNanoClawに対応し、ロリポップのサーバー上で24時間動かせます。特徴は次の3つです。
- すぐ使い始められる:申し込み後、3分でAIエージェントが起動します。サーバーの用意やインストールを自分で行う必要はありません。
- 手頃な価格:月額1,200円で使えます。動かすのに必要なLLMのAPI利用料は別途かかりますが、APIキーなしで試せるお試し用のAI無料枠がついています。
- 日本円で契約できる:料金は月額1,200円と日本円で提示され、そのまま契約できます。
まとめ
- Grok Botは、クラウド上のコンピュータで自分でアプリを操作し、仕事を最後まで進める自律型のAIエージェントです。
- 料金は月20ドルのCursor Proからで、CursorとSuperGrokの対象プランに含まれます。制限付きの無料トライアルもあり、対応OSはmacOS・Windows・iPhoneです。
- データはクラウドに保存され、機密操作には承認を挟みます。自分で動かすなら、OSSをマネージドで動かす選択肢もあります。 Grok Botは公開されたばかりで、これから機能や条件が変わっていく段階です。まずは全体像をつかんだうえで、自分の用途に合うかを見極めるところから始めるのがよさそうです。
手元でAIエージェントを動かしてみたい場合は、環境の準備を任せられるロリポップAIエージェントクラウドを始める方法もあります。
定型的なやり取りやWeb上の作業をAIに任せられれば、その分の時間を判断や確認に回せます。
よくある質問
Grok Botは無料で使えますか?
対象プラン以外のユーザー向けに、制限付きの無料トライアルがあります。継続して使う場合の最も安いプランは月20ドルのCursor Proで、2026年8月26日以降はCursor・SuperGrokの対象プランにGrok Botが含まれています。
月20ドルのCursor Proでどこまで使えますか?
機能は上位プランと同じです。違いは週ごとの利用枠の大きさで、枠を使い切った場合はトークンの原価に応じた従量課金で追加できます。
どのモデルで動いていますか?
Grok Botで使うモデルは特定の名前が公表されておらず、タスクに応じて自動で選ばれます。
@grokとの違いは何ですか?
@grokはXのリプライ欄でGrokを呼び出し、その場で答えをもらう機能です。Grok Botはクラウド上のコンピュータでアプリやブラウザを操作し、作業そのものを完了させます。
日本語で使えますか?
公式ドキュメントでは日本語対応の明記を確認できませんでした。対応状況は公式ページで確かめてください。
WindowsやMacで使えますか?
macOS、Windows、iPhone(iOS 18以降)に対応しています。Linuxのデスクトップ、iPadは非対応で、Androidは提供が予定されています。
ふだんのGrokとの違いは何ですか?
ふだんのGrokは文章で答えるチャット型で、Grok Botはアプリを自分で操作して作業を完了させます。
安全ですか?データはどこに保存されますか?
データはクラウドに保存されます。機密性の高い操作は承認を挟む設計で、別々のBotはセキュリティの境界にはならないと公式が明記しています。
Claude CoworkやOpenClaw、Claude Codeとどれがよいですか?
常時稼働で任せたいならGrok Bot、手元で使いたいならClaude Cowork、モデルを自由に選んだりカスタマイズしたいならOpenClaw、常時稼働の環境までは必要ないならClaude Codeなど、用途で向き先が変わります。
この記事をシェア





