この記事で学べること
- 料理写真の基本的な撮り方
- 料理写真の特性
- 美味しそうに見せるカメラアプリ
外食シーンは特に、食事前に大きなデジカメを取り出して撮影するのってはばかられますよね。でも素敵なごはんを記録に残したい……。そんなときこそ、スマホカメラを使いましょう。ブログやSNSで褒められる素敵な写真が十分に撮れますよ。そんなわけで3回目は料理撮影です。
撮影前にしておくこと
机を片付ける
料理に気を取られて、写り込みへの気配りがおろそかになってしまうこと、ありませんか。無造作に置かれたお手拭き、飲み物の水滴で濡れたままのテーブル、世界観を壊す私物……。全部片付けましょう。片付けきれなかったら、写らない場所に移すだけでもいいんです。
すっきりきれいになって料理が際立ちましたね! お皿が汚れている場合も拭いて、きれいにスタイリングしましょう。
明るい場所で撮る。自然光で撮れたらベスト
暗い場所で撮る料理は、とても美味しくなさそうに仕上がります。暗いからってフラッシュを焚くと、それはもう最悪な仕上がりに。 できるだけ電気の下など、明るい場所を見つけて撮りましょう。加工では露出を上げるなど明るくしてください。
自然光(外からの太陽光)が入る場所は料理がふんわりきれいに見えますよ。
料理の顔を探しましょう
料理の盛り付けには必ず“顔”があります。だいたいのレストランでは、味だけでなく目でも料理を楽しませるために、正面を決めて盛り付けているもの。その正面部分が顔になります。たいてい、提供のときに自分側に向けられているはずです。
このオムライスだと、顔やお皿の文字からわかるように卵が手前。シチューを手前にすると変ですよね。
チャーハンやスープなど、どこから見ても変わらないようなものもありますが、お皿のロゴを見たり付け合わせを見たりして、できるだけ顔を探してみましょう。
手の影を入れない
この写真、スマホと手の影が写り込んでいるのがわかるでしょうか。料理に影が落ちるとそれだけで生活感が出て、素敵度が下がります。
そんなときに私がよくやっているのが、ズーム機能を使うこと。 食べ物に近すぎるから影になるので、少し離れてカメラを構えます。そして、影が落ちていないことを確認し、ズームで料理に寄るだけ。
影が消えました!
料理の撮影をしてみよう
斜め上45度から撮るのが基本
「料理写真は基本、斜め上45度の角度から撮る」とよく言われています。理由として人の視線と同じだから情景が伝わりやすいこと、立体感が出ることが挙げられます。
それでは、流行りの真俯瞰から撮る構図はダメなのでしょうか。
もちろんそんなことはありません。伝えたいことが何かによって撮り方も変化します。おいしさや感動を伝えたいなら斜め上45度、素敵さやムードを伝えたいなら真俯瞰 と変えてみてください。
料理に思い切り寄る
まず、普通に撮ります。
次に寄って撮影します。
お皿が切れるくらいまで寄ると、ダイナミックな印象になりますね。料理のツヤにトロトロな様子まで伝わるようになります。
この「おいしそう!」と感じさせるディテールの表現を「シズル感」と言います。料理写真にはこのシズル感を出すことが大事。
ちなみに上の写真はサイド光(横からの光)で撮影しましたが、逆光(前方からの光)で撮影すると、また雰囲気が変わりますよ。
お好みで試してみてください。
中央ではなく端に寄せる
料理を端に寄せることで奥行きが生まれ、表情が生まれます。
また、料理の量が少なくて見栄えが悪いときなども活躍します。被写体を端に配置して料理の一部だけ写し、あえて見せない部分を作ることで、足りないところは見た人が想像力でカバー。バランスが取れた写真になります。
料理の魅力を引き出せる構図を見つけよう
かわいいミルクレープを撮影しました。
クッキーをメインに、斜め上45度から撮影。
ミルクレープの層がわかるように、視線を下げて撮影。
料理は基本、斜め上45度の角度から撮るのが好ましいと先述しましたが、横に特徴があるもの、高さを見せたいものは、横から撮ったほうがいい場合もあります。
たとえばパンケーキは上から撮るより、真横から撮影し、ふわふわした厚みを見せるほうがよかったりもします。料理の一番の魅力がどこかを探し出し、それを伝えるように撮ってみましょう。
箸やスプーンですくう写真のメリットとデメリット
フードブログなどで、料理の一部を箸でつまみ上げる写真を見たことがありませんか。
この写真のメリットは、料理の中身が見えたり、やわらかそうなど食感が想像できたり、より情報が手に入ることでシズル感がアップすること。
ですが、この写真を撮るには少しテクニックが必要です。料理を崩さずにすくわないといけないし、お皿を汚してはならないなど、一歩間違えると汚らしい印象になってしまいます。見た人が不快にならないか、よく見極めてからブログなどにアップしましょう。
お皿が2つあるときは、対角線構図がおすすめ
お皿は横に配置しないで斜めに配置すると、奥行きが出てバランスもよく見えます。
お皿が3つの場合は右、左、右などとジグザグに置くのがセオリーのようです。
料理専用のアプリもある!
料理を撮るために作られたカメラアプリを使えば、簡単に美味しそうな色味で撮ることができます。今回は無料アプリを2つチョイスしました。
Foodie
「食べ物 アプリ」でWeb検索をするとFoodieばかり出てくるほど、食べ物の撮影に人気のアプリ。フィルターは20種類以上もあります。
SnapDish
こちらも2017年7月現在200万以上ダウンロードされています。料理好きの人が集まるSNSがメインですが、カメラフィルターも人気。
料理の基本の撮り方を紹介しましたが、SNSにはさらに発展したおしゃれな料理写真を撮る人たちがたくさんいます。素敵だと思う写真のマネをすることもひとつの上達への道ですよ。
また外出先での料理撮影は周りに十分に配慮してください。できれば提供されて1分以内の美味しい内に撮り、美味しい内にいただきましょう!
撮影協力:Baby King Kitchen
まとめ
- 料理は机を片付け、明るいところで撮る
- 手の影を入れない
- お皿が切れるくらいまで寄って撮る
- 写真の端に被写体を寄せると奥行きが生まれる
- 角度は斜め上45度からが基本だが、物によって真俯瞰、横など変える
- 料理用カメラアプリで撮ると手軽に美味しそうな写真になる
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もくじ
著者:薮田朋子(やぶたともこ)
岡山県出身。2007年からファッション、音楽、ヘア雑誌の編集&ライターとして活動。2011年に独立し、20代女子向けファッションやライフスタイルを中心に雑誌と書籍、Webで編集&執筆中。女子の“カワイイ”にどんよく。
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