この記事で学べること
- 人を撮影するときの光の向きについて
- 構図とシーン別での人物撮影のコツ
- 人物写真を公開するときの注意点
- 美肌やぼかし処理のアプリ
友人や家族など、大切な人と過ごす時間はとてもかけがえのないもの。ふとした一瞬をスマホのカメラで逃さず、キレイに撮りましょう!
連載5回目の今回は“人物撮影”がテーマ。「撮ってください」と頼まれたときにも失敗しない、撮影をマスターしましょう。
光を味方につけてキレイに撮ろう!
ポートレートを撮るときは、暗い場所よりも明るい場所。そして、室内よりも自然光が当たる場所のほうが、きれいに撮れるのでおすすめです。
しかし外で撮影すると、顔が暗くて見えづらかったり顔に影が落ちてしまったり、あまりきれいに撮れなかったという経験がある方もいるのではないでしょうか。
太陽の光が当たる方向によって、写り方はガラリと変わります。光の向きは大きく分けて3つ。違いを見ていきましょう。
順光(前からの光)
太陽が被写体の真正面から当たっている状態です。顔全体が明るくなるのできれいに写ります。説明的な写真にいいですね。
しかし、被写体は太陽が眩しくて顔をしかめてしまうかもしれません。また、平面的でのっぺりとした雰囲気に感じてしまうことも。撮る人の影が写り込まないように注意も必要ですね。
サイド光(横からの光)
太陽が横から当たっている状態です。逆側にしっかり影が落ちるため、メリハリが出てかっこいい写真になりますよ!
ただし、影が落ちることによってシワが目立ちやすいので、女性を撮るときには特に注意が必要です。
逆光(後ろからの光)
被写体の後ろ側に太陽がある場合、顔側が影になります。顔が暗くなって見えづらくなるのがこの光の当たり方。
そんなときは、被写体をタップして明るさの標準を合わせてみましょう。背景がふわっと明るくなり、やわらかな雰囲気の写真が撮れます。
外での撮影は日陰に入るのがおすすめ
光の影響でこれほどにも雰囲気が変わるのですが、もっと単純で簡単に撮りたいなら日陰に入ってしまうといいですよ。太陽の光に惑わされず、顔がはっきりと写ります。
どちらも人物の右側に太陽がある状態で撮影しましたが、右の写真は日陰に入ったもの。顔に影は落ちず、かつ明るく撮れました。
構図やシーンを考えて撮ろう!
バランスを考えてみよう
なんだか中途半端なこの写真……。横顔を撮りたいのなら思い切って顔に寄り、人物は中心に置くほうがよさそうです。また、この構図だと少し窮屈な感じもします。
空間を活かすなら、顔が向いている方を空けると窮屈感がなくなりバランスがよくなります。
背景を考えてみよう
慌てて撮影をすると背景まで気が回らないことがありますが、意外と大事ですよ。
人をメインで撮影するなら、背景がゴチャついているよりもすっきりとした場所を選びましょう。また、服の色と背景追加がかぶらないようにするのもポイントです。
全身スナップを撮るなら……
SNSやブログで、全身コーディネイトを紹介するなど、スタイルを見せるSNAP撮影のコツは、撮影する人の視線の高さ。撮る高さによって、段違いにスタイルが変わります!
ズバリ、スタイルアップさせるなら、下方からあおって撮ること!撮影する人は相手の膝あたりからスマホを構えてください。
左の写真はモデルの膝あたりから撮影したもの。右の写真はモデルの頭より上から撮影したものです。同じ人でも、足の長さや頭身が違って見えますよね。
しかし、スタイルではなく顔をメインで見せたい場合は、上から撮るほうが瞳が強調され、個性が引き立つ効果があるんです。アイドルの撮影は上めから撮ることが多いそうですよ。使い分けてみてください。
観光写真を撮るなら……
旅行先の観光スポットで撮影をするとき、スポットが大きい場合は、スポットに人が近づきすぎると人が見えなくなってしまいます。スポットの全体を見せつつ人も目立たせたい場合、人はスポットよりも手前に立ちましょう。
人は真ん中に立つのではなく、端に寄せ、スポットも見えるようにするとバランス◎です!
動きが速いものを撮るなら……
子どもや動物など、動きが読めないもの、動きが速いものは連写モードを使うと瞬間を逃さずに撮影できます。
iPhoneなら撮影ボタンを長押しすると「バーストモード(連写)」になります。何枚も連写した中から、ベストなタイミングのものを選んで使いましょう!
子どもや動物を撮るときは、目線の高さを合わせるのが鉄則です!
モノクロ効果や視線外しで、おしゃれ写真に挑戦!
たとえばこんな写真はいかがでしょうか。人物写真をモノクロにするとアート感やクールな印象を与えることができます。カメラのフィルターもいろいろと試してみましょう。
撮られるほうも、ピースをやめてポーズを変えてみたり、カメラから目線をハズしてみたりすると、いつもと雰囲気が変わります。
写真はワンパターンで終わらせずに、撮るほうも撮られるほうも工夫を凝らしてみてください。小さなキッカケでふいにカッコいい写真が撮れることもあります。そういったものを見つけるたびに、写真がどんどん楽しくなりますよ!
撮影で注意したいのは、他人の写り込み
人が多い場所で撮影するときは、なるべくほかの人が写らないようにしましょう。
スッキリ見える効果はもちろんですが、個人が特定できるような写真をネットで公開すると、肖像権やプライバシーの侵害で問題になることがあるようです。不安なときは、ぼかしなどの処理を入れておくほうが無難かもしれません。
たとえ友人でも、ネットで顔写真を公開する際は許諾を取るようにしましょう。
人物撮影で使えるおすすめアプリ
第4回でご紹介したVSCOやLINE Cameraなどの雰囲気を変えるフィルターも活躍しますが、ここでは女性を撮影するときに喜ばれる美肌アプリと、ぼかし処理のアプリをご紹介します。
美肌アプリ
BeautyPlus
おそらく今いちばん自撮り&美肌加工で有名なアプリ。ナチュラルなものからガッツリめの加工まで自由自在。
ぼかしアプリ
シンプルなモザイク&ぼかしアプリをチョイスしました。ひとつスマホに入れておくと便利かと思います。
Photo消しゴム
Point Blur (ポイント ぼかし)
人は一瞬一瞬で表情が変わるから、撮影は楽しいと思います。素敵な写真をたくさん撮って、みんなで思い出をシェアしてくださいね♪
まとめ
- ポートレートは自然光で撮るのがおすすめ
- 屋外で人を撮るとき、顔に影が落ちないように日陰に入るとよい
- 人がメインなら、背景はシンプルに
- スタイルを撮影するなら、モデルの膝の位置から撮る
- 動きが速いものは、連写機能で瞬間を押さえる
- なるべく他人が写り込まないように注意する
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もくじ
著者:薮田朋子(やぶたともこ)
岡山県出身。2007年からファッション、音楽、ヘア雑誌の編集&ライターとして活動。2011年に独立し、20代女子向けファッションやライフスタイルを中心に雑誌と書籍、Webで編集&執筆中。女子の“カワイイ”にどんよく。
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