Webアプリ開発はほぼ未経験でも、作りはじめて12時間で公開。カード全700種類の交換表メーカーができるまで
「ロリポップ!デプロイナウ」のリリースから、わずか5日後。ひとつのページに、多くのアクセスが集まっていました。
そのページは、全700種類のコレクションカードから、交換募集をサポートするツールです。持っているカードと欲しいカードを選ぶだけで、SNSにそのまま投稿できる交換表を作成できます。公開されるとすぐにXで広がり、たくさんの人に使われるようになりました。
このツールを作ったのは、個人でさまざまなツールやWebページを開発している、ゆきぐにさん。実は、本格的なプログラミングの経験はほとんどありません。
今回は、そんなゆきぐにさんに、ツール制作の裏側や、AIをどのように活用しているのかについてお話を伺いました。
目次
- 交換表メーカーを作ったきっかけ
- 作りはじめてから、12時間以内に公開
- 「最初から、1000文字ぐらいで投げちゃうんです」
- あえて「人が作った感じ」を残す
- デプロイナウを選んだ理由
- これから作りたいもの
交換表メーカーを作ったきっかけ
ー まず、あのツールを作ろうと思ったきっかけを教えてください。
ゆきぐにさん:とにかくいろんな人が、カードの名前と「【譲】【求】」って書いて投稿していて。それを見るのが結構好きで、ずっと眺めていたんです。
でも、いざ自分がやるとなったときに、決まった形がない状態で1から作るのは、大変そうだろうなと思って。それで「じゃあ、交換はやめよう」となる人も多いんじゃないかと思っていました。
あと、私はもともとアイドルも好きなんですけど、今まで触れてきた界隈では、コレクション系の写真やカードって、多くても40種類くらいなんですよ。「寄りの何番」「引きの何番」みたいに書けるので、伝えるのがすごく楽なんです。
ー それが今回は700種類になる。
ゆきぐにさん:そうなんです。しかも、カードそれぞれにレアリティやシチュエーションはあっても、それがファンの間で共通認識になっていない印象がありました。だから、人によってどれを指しているのか分からなくなる。結構カオスな感じになりそうだなと思って。
そう思っていたときに、たまたまXでデプロイナウを知って。これは何か作りたいなと思いました。
作りはじめてから、12時間以内に公開
ー 思いついてから公開まで、どのくらいだったんでしょうか。
ゆきぐにさん:前日に雨の中を2時間くらい歩きながら、何を作ればいいかなと考えていて、そのときに思いついたんです。ChatGPTに投げたのは、その次の日の朝でした。そこからリリースまでは、12時間経っていません。
よしもとコレカの交換を支援するWEBアプリを作りました🧑💻
— ゆきぐに (@yukiguni00) July 7, 2026
よしもとコレカ交換表メーカー
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ー 12時間かかっていないんですね。すぐに出さないと見てもらえない、というのもありますか。
ゆきぐにさん:そうですね。今作りたいと思ったものをつくらないと、もうみんなが作れる状態なんで。
ー 「みんなが作れる状態」というのは?
ゆきぐにさん:以前「これを作りたいな」と思っていたアイデアがあったんですけど、時間がなくて手をつけられていなくて。そうしたら、別の人が似たようなものを公開して、とんでもなく話題になっていたんです。
だから早く出さないと、もう見てもらえないし、誰かが先に出しちゃう。先にドラフトっぽいものが出ていて、そのあとに作り込んだものを発表しても、両方を知ってる人からすると二番煎じ感は否めないですよね。それで今は、テンポがだいぶ早くなっているなという印象はあります。
「最初から、1000文字ぐらいで投げちゃうんです」
ー 作り方についても伺いたいです。アイデアはゆきぐにさんが考えて、コードはAIに書いてもらっている、ということだと思うのですが、どういう流れで進めているんでしょうか。
ゆきぐにさん:最初に「こういうものを作りたい」というのをできるだけまとめて渡すんです。文字を打つのが好きなので、最初から1000文字ぐらいの文章にしてChatGPTに投げちゃいます。
ー 1000文字。最初からですか?
ゆきぐにさん:質問に答えていくなかで、自分が最初に作りたかったものを見失う感覚もあるので、アイデアのスタート地点をまとめて渡しています。
ChatGPTって、放っておくと決まった作り方が出てくると思うので、あんまりそれを出してほしくないんです。だから、「自分は今こういうのをやりたい」というのを先に伝えて。最後に「足りないところとか、あなたが懸念しているところを教えて」みたいな感じで言います。
それが返ってきたら、足りないところを答えて、「じゃあ、これで作って」みたいな感じで進めます。デプロイナウを使い始めた頃はターミナルからやっていたので、コードも一緒に教えてもらって、エラーが出たらそれを投げ返して、というのをずっと繰り返していました。

ー AIとの役割分担は、どう捉えていますか。
ゆきぐにさん:自分がプロデューサー兼ディレクターのような立ち位置で、ChatGPTがプログラマーというような感覚です。AIは、一見すると使えそうなものは出してくれるじゃないですか。でも、使えるものと使いやすいものって、やっぱり全然違うので。
「ここのボタン、これだと押しづらいね」などをどんどん言っていって、完成を目指していってます。
あえて「人が作った感じ」を残す
ー AIを活用してつくられている方は、対話しながら組み上げていく方が多いのかなと思っていたので、最初に要件を渡してしまうというのは少し驚きでした。
ゆきぐにさん:たぶん、対話していくうちに、すごくブレていくんですよね。「こうしたらいいんじゃない」「こうしたらいいんじゃない」となっていった結果、どこにでもあるものになる。それが結構、実体験としてあって。
それを前に作ったもので、すごく感じたんです。それで「2000年代のWebっぽくして」みたいなことを、途中から言い始めて。
ー 意図的に、古い感じを足していったんですか。
ゆきぐにさん:一度出来上がったものを後から壊すよりは、最初から少し不安定な感じというか、人間っぽさを残したいなというのがあるんだと思います。
ー 使いやすさは保ちつつ、あえて整えすぎない。
ゆきぐにさん:使いづらさみたいなところには、めちゃくちゃ厳しい自分がいるんですけど、それとは別の話で。整いすぎると、誰が作っても同じものになってしまう気がしていて。
デプロイナウを選んだ理由
ー 公開する場所として、デプロイナウを選んでいただいた理由を伺えますか。
ゆきぐにさん:やっぱり、ロリポップって知っていたんで。昔からネットを触っている人間は、たぶんみんな一回は絶対見てると思うんです。
きっかけはデプロイナウのリリース記念キャンペーンを見かけたことなんですけど、知らないサービスが「こんなキャンペーンをやってるよ」と言っていても、たぶん手は出さなかったなと思って。あんまり知らないところに行くよりは、「ロリポップだな」というのがありました。
ー ありがとうございます。実際に使ってみて、いかがでしたか。
ゆきぐにさん:手順が全部日本語で書かれていたので、とっつきやすかったです。今振り返ると、それが一番大きかったと思います。
ー 管理画面についてはどうでしょう。
ゆきぐにさん:必要なものだけに絞られていて、シンプルで迷わず使えました。最低限という感じがあったので、やることも決まっていて、あとはやっていくだけだ、みたいな感じだったのが良かったです。
ー 最近、フォルダをドラッグ&ドロップして公開できる機能を追加したのですが、お使いいただけましたか。
ゆきぐにさん:仕事で何か使えるものを一個作ってみようかなと思って、資料に組み込むオブジェクトを、サイズを入力すると縮尺を合わせて自動で生成してくれるWebアプリを作りました。それは一切ターミナルを触らずにやりました。
ChatGPTとやり取りしながら作ったものをZIPで出力してもらって、フォルダをドラッグ&ドロップで上げて。それだけで問題なく動いたので、簡単に完成までたどり着けました。
あと、このインタビューが決まってから触ってみたら、ビルド中にローディングがくるくる回るようになっていましたよね。
ー はい、最近追加しました。
ゆきぐにさん:ああいうの、個人的にはめっちゃ好きで。中で何か動いていることが、画面上でも分かるのはとても親切だと思います。
フォルダでアップロードしてデプロイという機能が足されているということは、たぶんターミナルなどの操作に慣れていない人にも気軽に使ってみてほしいという意図が伝わってきました。アニメーションが増えていくのは、かなりいいなと思って見ていました。
これから作りたいもの
ー これから作ってみたいものや、今考えているものはありますか。
ゆきぐにさん:自分のホームページを作っています。デプロイナウで公開したものも、今はXでしか告知していないので、自分のホームページを持った方がいいよなという思いで、今それを1から作っている状態です。
ー ホームページは対話しながら作っているんですか。
ゆきぐにさん:それはどっちかというと、割と対話寄りかもしれないですね。「こうやりたいな」みたいなのを、本当に毎日のようにやっています。
ー 時間はかかっていますか。
ゆきぐにさん:めちゃくちゃかかっちゃってて。使いやすさみたいなところが譲れなさすぎて、この画面ではどういう見せ方をするか、UIやUXをどうするか、というのを毎日のように考えています。
旬のあるものを素早く作るのも楽しいんですけど、それとは別に、10年、20年と使ってもらえる可能性のあるものも作っていきたいなと思っています。
ー 最後に、これから何か作って公開してみたいと思っている方に、一言いただけますか。
ゆきぐにさん:友人の中にも、パソコンを持っているけど、動画を見るくらいにしか使っていない人とかがいて。
今、パソコンやその周辺のものがかなり高騰している世の中で、その前にパソコンを持てていた人たちって、かなり恵まれていると思っているんです。
ChatGPTとかって、そんなにスペックがなくても、ちゃんと動いてくれるし。だから、パソコンをみんなもっと使って、何か作ろうよ、みたいな気持ちをすごく持っていて。
ー ただ、何を作りたいかが分からない、という声もありそうです。
ゆきぐにさん:「そうは言っても何も作りたいものがない」っていうのはよく聞きます。
でも、友人と飲んでいるときに「最近何が好きなの」「最近どういう悩みがあるの」と聞くと、いろんな話は出てくるんです。
それが「作りたい」に結びつくかどうかは、たぶんAIを一回触ったりとか、それこそデプロイナウみたいに、すぐ公開できるという経験を一回でもしていないと、「これ、作れるかも」みたいなふうに、たぶんつながらないと思うので。
つながった瞬間に「じゃあこれも!じゃあこれも!」ってなると思うんです。そのサイクルに入るまでが難しいとは思うんですが、そこに入ってみると、自分が欲しいものを自分で作れるようになる。ぜひ日常の中から作りたいものを探して、作ってみてほしいです。
「ロリポップ!デプロイナウ」は、作ったWebアプリやWebサイトを、コマンドひとつで公開できるホスティングサービスです。
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