Webサイトやブログを独自ドメインで運用している方は「ドメインの管理業者を変えたい」と思うことがあるかもしれません。
ドメインの管理業者とは、ドメイン登録業者やレジストラとも呼ばれ「ムームードメイン」などの、独自ドメインの取得・更新時に手続きを行なった会社になります。
管理業者の変更は「ドメイン移管」を行うことで可能なため、その手順について解説します。

ドメイン移管とは?
ドメインを登録・管理している管理業者から、別の管理業者へドメインの管理を移す手続きです。
ドメイン自体が移動するのではなく、あくまで管理権限の移行になります。
どんな時にドメイン移管を検討するの?
ドメイン移管を検討する主な理由としては、次のことがあげられます。
- ドメインにかかる料金を安くしたい時
より安価なドメイン登録業者へ移管することで、費用を削減できます。
例えば、一般的なドメイン「.com」の更新費用で比較すると1,200円台の管理業者もあれば2,000円台の管理業者もあります。(2025年2月現在) - 複数のドメインをまとめて管理したい時
複数のドメインを1つの登録業者にまとめることで管理がしやすくなります。 - より良い機能が必要な時
より高度なDNS管理やセキュリティ機能を利用できるようになる場合があります。 - 現在のドメイン管理業者のサポートに不満がある時
サポートが充実した登録業者を選ぶことで、トラブル時に安心して対応できます。
具体的には24時間対応、チャットサポートがあるなど困った時にすぐにお問い合わせできる窓口があるかなどがポイントになります。
ドメイン移管を行うことで、これらの問題が解消されるメリットがあります。
なお、移管前に確認しておくべき注意点もあります。
ドメイン移管の注意点
移管をスムーズに進めるために、事前に次のことを確認しておきましょう。
- 移管したいドメインにおいて次の必要条件を満たしているか
- 取得または前回の移管を完了してから60日以上経っているか
取得または移管完了してから60日未満のドメインは移管を行うことができません。 - 有効期限が15日以上あるか
現在の管理業者との契約が14日以内に切れるドメインは移管を行うことができません。 - 有効期間が9年を超えていないか
種類によって異なりますが、ドメインの最大契約期間は10年です。
移管によってドメインの期限が1年分追加されますが、これによって最大契約期間である10年を超えるため移管を行うことができません。
- 取得または前回の移管を完了してから60日以上経っているか
- 移管費用の発生
移管するドメインの種類や管理業者によって、無料の場合や移管費用が発生する場合があります。
移管費用が発生する場合も、管理業者によって価格が異なるため、事前に確認しましょう。 - 移管にかかる期間
移管の完了には数日から数週間程度の時間がかかります。
その間、Webサイトの表示やメールの送受信が不安定になる可能性があります。 - Webサイトの表示やメールの送受信に影響がでるリスク
DNS設定が正しく行われていない場合、Webサイトやメールサービスが一時的に利用できなくなる可能性があります。
事前にDNS設定を確認しておき、移管完了後は、速やかに設定しましょう。
移管のメリット・デメリットを理解したうえで移管を希望する場合、条件を満たしている場合には、次の手順ですすめます。
ドメイン移管前の準備
移管時のトラブルを防ぐために、次の項目を確認しましょう。
- 移管先のドメイン管理業者の選定
費用・サポート体制・機能・信頼性を考慮して、自分のニーズに合ったドメイン管理業者を選びましょう。
ロリポップには、姉妹サービスに「ムームードメイン」があります。 - ドメインロックの解除
ドメインロックは意図しない移管を防ぐためのセキュリティ機能になります。
解除しないと移管できないため、現在のドメイン管理業者の管理画面で解除できます。 - 認証コード(Auth Code / EPPコード)の取得
認証コードはドメインの所有権を証明するための重要なコードで、現在のドメイン管理業者の管理画面で取得できます。 - WHOIS情報の確認と更新
WHOIS情報とはドメインの登録者情報のことで、最新の情報に更新することで移管がスムーズに進みます。
特にWHOIS情報に登録しているメールアドレスは、利用可能な状態であることを確認しておきましょう。
ドメイン移管の手順
続いて、移管の具体的な手続き方法を解説します。
「移管前の準備」でご案内した内容と重複する点もありますが、実際の流れは次のようになります。
より具体的な手続き方法については、現在ご利用の管理業者のマニュアルなどをご確認ください。
- ドメイン移管の申請手続き
- 移管元のドメイン管理業者でドメインロック解除と認証コードの取得を行います。
- 移管先のドメイン管理業者でアカウント作成後、移管を申請します。
- 移管費用や更新費用を支払います。
- 移管元の管理業者で移管承認を行います。
- 移管完了の確認
移管先のドメイン管理業者でドメインが正しく管理されているかやWHOIS情報、DNS設定を確認します。
※移管が進まない場合は、認証コードやドメインロックの状態を確認し、管理業者のサポートに問い合わせましょう。移管後にWebサイトが表示されない場合やメールの送受信ができない場合は、DNS設定を見直してください。
ロリポップの姉妹サービス「ムームードメイン」の場合

<他社からムームードメインに移管する場合>
汎用・都道府県型JPドメインや、属性型JPドメインなどの移管するドメインの種類によって手続きが異なります。
また、汎用・都道府県型JPドメインにおいては、管理業者をムームードメインに移す方法として『指定事業者変更』と『ドメイン移転』の2つの方法があります。

移管するのがすべてのドメインか、一部のドメインかによって変わりますので、詳しくは「ムームードメイン」のご案内ページをご確認ください。
<ムームードメインから移管する場合>
「ドメイン移管申請」ページをご用意しています。
こちらも汎用・都道府県型JPドメインや、属性型JPドメインなどの移管するドメインの種類によって手続きが異なります。
必要事項をご入力いただいたうえで、画面の案内にそってお手続きください。
ドメイン移管とサーバー移転の違い
ドメインの管理業者を変えるのと同じく、レンタルサーバーの契約会社を変えることも可能です。
しかしながら、ドメインの契約とレンタルサーバーの契約は異なるため、ドメイン移管をするにあたってサーバーも移転しなければならないものではありません。
また、手続き方法も移管とは異なるものとなります。
サーバー移転とは?
契約しているレンタルサーバーを別のレンタルサーバーへ移転することであり「サーバー移行」とも言われます。
現在のレンタルサーバーにあるフォルダやファイルを、新しいレンタルサーバーへと移動することになります。
ドメイン移管とあわせてサーバー移転も行う場合の注意点
ドメインの移管申請中はDNS設定の変更ができないため、ドメイン移管とサーバー移転を同じタイミングで行うと、適切にサーバー移転が進められない可能性があります。
ドメイン移管後にサーバー移転を行う、またはサーバー移転後にドメイン移管を行うなど、一方の移管または移転が正常に完了した後に行うようにする必要があります。
サーバー移転の流れ
ご利用のレンタルサーバーによって異なりますが、おおまかな流れは次のようになります。
- 移転元のデータを整理する
移行が必要なデータや、独自ドメインをご利用の場合にはサブドメインの設定やメーリングリストのアドレスを確認しておきましょう。 - 移転元のデータをバックアップする
Webサイトのデータ、メールデータなど複数あるため、バックアップもれのないよう確認しましょう。 - 移転先のレンタルサーバーに独自ドメインを設定する
6番目の手順でご案内している「移転先のDNS設定」前に、移転元の独自ドメインを解除するとWebサイトの表示やメールの送受信ができなくなるため注意しましょう。 - 移転先にデータをアップロードする
- 移転先のレンタルサーバーにてメールアドレスの設定を行う
- 移転先のレンタルサーバーのDNSへ変更する
- 表示および動作確認
Webサイトが正常に表示されているか、メールが正常に送受信できるかを確認します。
正常に動作しない場合には、ご利用のレンタルサーバーのサポートに問い合わせましょう。 - 必要に応じて移転元のレンタルサーバーを解約する
移転元のレンタルサーバーの契約を継続したまま移転することで、Webサイトやメールが利用できない期間の発生を防止、または最短にできます。
他社から「ロリポップ」にサーバー移転する場合

FTPサーバー内のファイル作成・編集・権限変更など、ウェブサイトの管理に必要な作業が行える「ファイルマネージャ」や、他社のサーバーで運用しているWordPressで作成されたサイトをロリポップに簡単に移すことができる「WordPress簡単引っ越し(サーバー移行)」などの機能をご用意しています。
実際に作業される際は、次のマニュアルをご参照ください。
なお、ロリポップからロリポップ(異なるアカウント)へのサーバー移行も可能です。
用途にあわせてご検討ください。
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