NanoClaw vs OpenClaw|セキュリティ重視か拡張性か?初心者向けに違いを整理
AIエージェントを調べていて、最近NanoClawという名前を見かけるようになったのではないでしょうか。OpenClawは知っていたけれど、NanoClawとは何が違うのか、自分の用途にはどちらが合うのか。比べたくても日本語の情報がまだ少なく、判断しにくいと感じていませんか。
この記事では、NanoClawとOpenClawの違いを設計思想・セキュリティ・コード規模・動作の軽さの4つの軸で比較し、目的別の選び方までまとめました。
- NanoClawはセキュリティ特化、OpenClawは拡張性重視で、設計思想が正反対のオープンソースAIエージェント
- NanoClawはエージェントごとにLinuxコンテナで隔離し、OneCLIで認証情報をAIの読み取り範囲外に置く
- 個人の実験にはOpenClaw、仕事の機密情報を扱うならNanoClawが向いている
- ロリポップAIエージェントクラウドなら、NanoClawもOpenClawもサーバー構築なしで月額1,200円で使える
目次
- NanoClawとOpenClawとは
- NanoClawとOpenClawはどこが違う?(4つの判断軸で比較)
- NanoClaw vs OpenClaw 比較表で整理する
- どちらを選べばいい? 目的別の考え方
- NanoClawとOpenClawの始め方
- マネージドサービスを使う(手軽さ重視)
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
NanoClawとOpenClawとは
NanoClawとOpenClawは、どちらもソースコードが公開されていて無料で使えるAIエージェントです。自分のPCやサーバーにインストールして動かし、SlackやDiscordなどのチャットアプリからAIに指示を出せます。
OpenClawは、Peter Steinbergerが公開したオープンソースのAIエージェントです。GitHubスターは約38万(2026年7月時点)に達し、WhatsApp、Telegram、Slack、Discord、Google Chat、Signal、iMessageなど20以上のチャットアプリに対応する「何にでもつながる汎用型」として支持を集めています。
NanoClawは、セキュリティに特化したオープンソースのAIエージェントです。GitHubスターは約3万(2026年7月時点)で規模はOpenClawより小さいものの、「AIに機密情報を渡さない」設計で注目されています。
どちらもMITライセンスで無料。動かすにはサーバーと、APIを通じてAIの頭脳を借りるための料金が別途かかります。OpenClawの詳細は「OpenClawとは?3つの特徴とできることを初心者向けに解説」で個別に解説しています。
NanoClawとOpenClawはどこが違う?(4つの判断軸で比較)
名前が似ているため混同されがちですが、NanoClawとOpenClawは目指す方向が根本から異なります。設計思想・セキュリティ・コード規模・動作の軽さの4つの軸で、何がどう違うのかを順に見ていきます。
設計思想の違い
OpenClawは「何でもつながる」ことを優先しています。20以上のチャットアプリに対応し、音声入力やリアルタイム共同編集のCanvasなどの機能も備えています。対応する機能を広げ、できることの幅を最大化する設計です。
NanoClawは逆に「安全に、見通せる範囲で」を優先しています。対応チャットアプリはWhatsApp、Telegram、Discord、Slack、Microsoft Teamsなど13種類と、OpenClawより少なめです。そのかわり、エージェントの隔離と認証情報の保護に絞っています。
どちらが優れているかではなく、そもそも目的が違います。OpenClawは対応範囲の広さで勝負し、NanoClawは安全性の厳格さで勝負しています。
セキュリティの仕組み
両者で最も差が出るのがセキュリティの設計です。
OpenClawは、メインのセッションをホストOS上でそのまま動かします。つまりエージェントはPC内のファイルに自由にアクセスできる状態がデフォルトです。サンドボックスで隔離する機能もありますが、Dockerやリモート接続を別途設定する必要があります。
NanoClawは、エージェントが常にLinuxコンテナの中で動きます。明示的に許可したファイルしか見えず、それ以外のPC内のデータには触れません。さらにOneCLIという仕組みが、パスワードやAPIキーをコンテナの外で管理します。エージェントが外部サービスと通信するときは、OneCLIが通信経路の途中で認証情報を差し込む構造です。AIが鍵の中身そのものに触れることがありません。
デフォルトの厳格さが異なるだけです。OpenClawは「使い手が必要に応じてサンドボックスを有効にする」、NanoClawは「最初から隔離した状態で動く」という設計の違いがあります。
コードの見通し
NanoClawは「全体を1人で読み通せる」ことを設計の前提にしています。公式READMEにも「数分で全容を把握できるサイズ」と書かれており、社内のセキュリティ審査でソースコードの監査を求められても対応しやすい規模に抑えられています。
一方OpenClawは、コミット数が7万件を超える大規模プロジェクトです。多くの開発者が参加しており、機能追加の速度と対応範囲の広さはこの規模が支えています。
ただし、コードが少ないぶん機能も限られます。OpenClawにある音声入力やCanvas、カメラ連携といった追加機能はNanoClawにはありません。
動作の軽さ
NanoClawはコンテナ内のエージェント実行系に軽量JavaScriptランタイムのBunを採用しています。ホスト側のプロセスはNode.js 20以上で動きますが、エージェントの処理自体はBunで走るため、起動が速くメモリ消費が少ない傾向があります。
OpenClawはNode.jsベースで動作します。多機能な分、常駐プロセスが使うメモリは大きくなります。
具体的なベンチマーク数値は二次情報で出回っていますが、開発元が公式に発表したものは確認できていません。コンテナ内の実行系にBunを選んでいる設計から、NanoClawのほうがリソース消費は軽い方向です。
NanoClaw vs OpenClaw 比較表で整理する

ここまでの違いを1つの表にまとめます。
| 項目 | NanoClaw | OpenClaw |
|---|---|---|
| 設計思想 | セキュリティ特化 | 拡張性・汎用性重視 |
| セキュリティ(デフォルト) | コンテナ隔離+OneCLI | ホスト実行(サンドボックスはオプション) |
| 設計方針 | 1人で全体を読み通せる規模 | 大規模コミュニティで高速に拡張 |
| エージェント実行系ランタイム | Bun | Node.js |
| 対応チャットアプリ | 13種 | 20以上 |
| GitHubスター(2026年7月) | 約3万 | 約38万 |
| ライセンス | MIT | MIT |
どちらも無料で、動かすにはサーバーとLLMのAPI料金が別途かかります。サーバーの構築が手間なら、マネージドサービスを使うと設定なしで始められます。
どちらを選べばいい? 目的別の考え方
違いはわかったけれど、結局自分にはどちらが合うのか。ここでは目的別の考え方を整理します。
趣味の開発や実験で幅広く試したいなら
OpenClawが向いています。20以上のチャットアプリに対応しているため、SlackだけでなくSignalやiMessageなど普段使っているアプリからAIに指示を出せます。音声入力やCanvasのように、NanoClawにはない機能も揃っています。
GitHubスター約38万のコミュニティは情報量が多く、困ったときにIssueやDiscussionで先行事例を見つけやすいのも利点です。仕事の機密情報を扱わない用途なら、デフォルトのホスト実行でも大きなリスクにはなりません。
仕事で機密情報を扱う業務を自動化したいなら
NanoClawが向いています。コンテナ隔離とOneCLIがデフォルトで有効なので、エージェントがパスワードやAPIキーに直接触れない状態をわざわざ設定しなくても得られます。
コードが全容を把握できる規模に収まっているため、社内のセキュリティ審査でソースコードの確認を求められても対応しやすい規模です。対応チャットアプリは13種類とOpenClawより少ないものの、Slack・Discord・Microsoft Teamsなど業務で使う主要なアプリはカバーしています。
迷ったときの判断ポイント
「自分が扱うデータに機密情報が含まれるか」を基準にすると選びやすくなります。社外秘の資料やAPIキーをエージェントに渡すならNanoClaw、そうした情報を扱わないならOpenClawから始めるのが自然です。
どちらも無料なので両方インストールして試すこともできます。サーバーの準備が面倒なら、管理画面からエージェントを切り替えられるマネージドサービスもあります。
NanoClawとOpenClawの始め方
自分のPCやサーバーで動かす場合
NanoClawの場合、ターミナルで次のコマンドを実行します。リポジトリをダウンロードしてセットアップスクリプトを動かすと、必要な依存関係のインストールからDockerコンテナの構築まで自動で進みます。
git clone https://github.com/nanocoai/nanoclaw.git nanoclaw-v2
cd nanoclaw-v2
bash nanoclaw.sh
事前にGit、Docker、Node.js 20以上が必要です。LLMのAPIキーも自分で用意します。NanoClawはAnthropicのClaude Agent SDKで動くため、Claudeが標準のLLMになります。Codex、OpenRouter経由のGoogle、DeepSeekなども追加設定で利用できます。
OpenClawの始め方は「OpenClawのインストール方法」で手順を詳しくまとめています。
サーバーの構築が面倒なら
自分でサーバーを用意・運用しなくても、マネージドサービスを使えばブラウザだけでAIエージェントを動かせます。サーバーの構築、OSの設定、Dockerのインストールをサービス側が済ませた状態で提供しているため、申し込んだらすぐに使い始められます。
マネージドサービスを使う(手軽さ重視)
「サーバーの用意は面倒だけど、NanoClawとOpenClawの両方を試してみたい」という方には、マネージドサービスが手軽です。
ロリポップAIエージェントクラウドは、NanoClaw・OpenClaw・Hermes Agentの3つのAIエージェントに対応しています。管理画面からエージェントを切り替えられるので、「まずOpenClawで試して、業務用にNanoClawへ移行する」といった使い方も1つの契約で完結します。
ロリポップAIエージェントクラウドが選ばれる理由
- 設定の手間がかからない:サーバー構築やDocker設定は完了済み。申し込んだ当日から使えます
- 月額1,200円で始められる:LLMのAPI料金は別途かかりますが、お試し時は無料のAI枠があります
- NanoClawもOpenClawも選べる:管理画面でエージェントを切り替えるだけ。対応チャットツールはDiscord、Slack、Telegramです
まとめ
- NanoClawはセキュリティ特化、OpenClawは拡張性重視。設計思想が根本から異なるオープンソースAIエージェント
- 機密情報を扱う業務にはNanoClaw、幅広い実験や趣味の開発にはOpenClawが向いている
- サーバー構築なしで両方試せるマネージドサービスもある
自分の目的に合ったほうを選ぶことが判断の軸になります。
まずは1つのチャットアプリにだけつないで、1日使ってみてください。触ってみると、自分に必要な機能が見えてきます。
よくある質問(FAQ)
NanoClawとOpenClawはどちらが無料で使えますか?
どちらもMITライセンスのオープンソースで、ソフト自体は無料です。動かすにはサーバーとLLMのAPI料金が別途かかります。
NanoClawのOneCLIとは何ですか?
APIキーやパスワードなどの認証情報を、AIエージェントが直接触れない場所で管理する仕組みです。エージェントが外部サービスと通信するとき、OneCLIが通信経路の途中で認証情報を差し込みます。
OpenClawにサンドボックス機能はありますか?
あります。Docker、SSH接続、OpenShellの3種類から選べます。ただしデフォルトでは無効で、利用するには別途設定が必要です。
NanoClawはどのLLMに対応していますか?
Claudeが標準で、AnthropicのClaude Agent SDKで動作します。追加設定でOpenAIのCodex、OpenRouter経由のGoogle、DeepSeek、Ollamaによるローカルモデルも利用できます。最新の対応状況はNanoClawの公式リポジトリで確認できます。
NanoClawとOpenClawを同時に使うことはできますか?
自分のサーバーにそれぞれインストールすれば、別々に動かせます。ロリポップAIエージェントクラウドの場合は管理画面でエージェントを切り替える形で使い分けられます。
NanoClawはWindowsで動きますか?
Windows WSL2上での動作に対応しています。macOSやLinuxでも動作します。
サーバーを自分で用意しなくてもNanoClawを使えますか?
使えます。ロリポップAIエージェントクラウドのようなマネージドサービスを利用すれば、サーバーの構築やDockerの設定なしでNanoClawを動かせます。月額1,200円で、申し込んだ当日から使い始められます。
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