ブログのプロフィールはあまり多くの人に見られるページではありませんが、非常に重要な役割を持っているのでしっかりと作りこむ必要があります。そこで今回は、ブログにおけるプロフィールの重要性から、書き方、注意点までを解説。テンプレートも用意しているので、プロフィールの書き方に迷っている人はぜひ参考にしてください。
ブログにおけるプロフィールの重要性
ブログにおいてプロフィールは、下記のような重要性を持ちます。
- 読み手に対して信頼性や共感性を与えられる
- SEO的なメリットがある
- 読者のファン化につながる
たとえば知らない土地で、出身地が同じ人と出会うと、その人に対して一気に親近感が沸くでしょう。また、投資の話を聞くには投資家や銀行員など、金融関係(つまり専門家)の人の話を聞きたいと思うのが普通です。ブログも同じで、ユーザーは信頼性や共感性の高い情報を求めており、それらを示せるのがプロフィールなのです。
読み手に対して信頼性や共感性を与えられる
ブログにおけるプロフィールとは単なる自己紹介ではなく、読者に対して信頼性や共感性を高めることができるツールです。「私はこういう人です」「こういうことを経験してきました」といった人となりが見えた方が、読者は親近感を持ちやすく、ブログもしくは運営者のファンになりやすい傾向にあります。
たとえば資産運用のブログ記事を読む際に、ブログの運営者が金融系の会社に勤めている人とそうでない人の場合、前者の方が「信用度が高い」と感じるのではないでしょうか。また生活情報や育児情報などを発信しているブログである場合も同様です。保育士などを除き、子育て経験がない人が育児を語るよりも、子育て経験のある、または真っ最中のママが育児について発信する方が共感性は高くなるでしょう。
SEO的なメリットがある
ブログを検索結果に表示する順位を決めるGoogleでは、度々その順位を決めるアルゴリズムのアップデートを行っています。2018年に行われたアップデートでは、E-A-T(専門性:Expertise、権威性:Authoritativeness、信頼性:Trustworthiness)が重要視されるようになっています。前述した内容と被りますが、これはつまりブログのテーマに関して専門家や詳しい人が書いた方が、SEO対策(Googleの検索結果で上位表示させるための施策)でも評価されやすいことを意味します。
特にユーザーの人生への影響力が高い「YMYL(Your Money Your Life)」と呼ばれる金融系や医療系などのジャンルにおいてはこの傾向が顕著です。読者においても信頼度の高い情報を求めているため、関連する経歴がある場合は積極的に公表するのがおすすめです。
読者のファン化につながる
当然ですが、ブログのファンになった人も最初は「たまたまブログを発見して、立ち寄ってくれた人」にすぎません。そこから「ファン」になるにはブログの内容ももちろん重要ですが、プロフィールによる「信頼性」や「共感性」の証明が大きく関係してきます。「信頼できる」、「共感できる」ブログだからまた見に来ようと思ってもらうためにも、プロフィールの設定は欠かせません。
ただし、ブログに訪れた人はまず記事に目を通すため、記事の質を疎かにしてはいけません。記事の内容に感動したり、納得したりしたうちの何人かがプロフィールに訪れてくれるため、「プロフィールによるファン化」も記事の内容ありきです。また、記事の内容がお粗末なものだと、SEOでも順位がとれないことが多いため、ユーザーの目に留まる機会も減少。比例してプロフィールへのアクセスも減少するので、記事の質を高める努力も欠かさないようにしましょう。
ブログのプロフィールに入れるべき項目
ブログのプロフィールに入れるべき項目は下記のとおりです。
【プロフィールに入れると良い項目】
- 名前(ハンドルネーム)
- 基本情報
- ブログの運営目的
- 実績・経歴
- プロフィール画像
ブログで収益化を目指すのか、仕事を獲得したいのかなどの目的にもよりますが、「名前(ハンドルネーム)」と「基本情報」は最低限盛り込んでおくと良いでしょう。プロフィール画像は自身の写真でもイラストでもどちらを設定しても大丈夫です。仕事の獲得を目的とする場合は、企業の人がスカウトするかどうかの判断材料にするため、実績・経歴の記載は必須項目です。
プロフィールの書き方のコツ
プロフィールの重要性はご理解いただけたかと思いますが、ただ単に書けば良いというわけではありません。あまり見られないページではありますが、見てくれた人の信頼性や共感性を高めてもらうためにも、下記のコツをおさえたうえでプロフィールの執筆に挑みましょう。
- 最初の一文にインパクトを持たせる
- ブログを書いている目的を伝える
- 自分の生い立ちや失敗談で共感ポイントを作る
- 実績や経歴で信頼性を提示する
特に重視したいのが、最後の実績や経歴部分です。ブログやサイトの検索順位を決めるGoogleの基準では「専門性・権威性・信頼性(E-A-T)」がとても重要視されます。そのため、実績や経歴はプロフィール文に必ず入れておきましょう。
最初の一文にインパクトを持たせる
メラビアンの法則で言われる第一印象の法則は、プロフィールにおいても同じことが言えます。たとえば「はじめまして。○○です」というはじまりよりも、「言葉を武器に100万円を稼ぐ○○です」の方が印象に残りやすく、興味を引きやすいでしょう。
このようにプロフィール文の最初の一文は「挨拶」ではなく少し強めの「キャッチコピー」を設定するのがおすすめ。また画像についても、できれば興味を引くような少し変わった画像を設定しておくと、より読者に覚えてもらえやすくなるでしょう。
ブログを書いている目的を伝える
「ブログを開始することになったきっかけから、今に至るまで」の経緯、つまりブログを運営している目的をストーリー形式で記載することで、プロフィール文を最後まで読んでもらいやすくなるうえに、印象に残りやすくなります。
これは「ストーリーテリング」という方法で、マーケティングの手法としてもよく使われています。時系列ごとに自分の気持ちや思いの変化とともにストーリーを展開することで、あたかも読者自身が体験したかのように錯覚するため、高い共感性を得られるとともに読者のなかに強い印象を残せるのです。
自分の生い立ちや失敗談で共感ポイントを作る
人は共通点のある相手に親近感を持ちやすい傾向にあります。たとえば気になる芸能人と出身地が同じだった場合、一気に好感度が上がった経験はありませんか?また、完璧だと思っていた人の失敗談を聞いて「自分と同じ人間だったんだ」と親近感が沸いたという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
プロフィールでも同じことが言えます。特にWebという無機質な媒体においては、すごい経歴ばかり並べてしまうと読者のなかで、運営者の完璧な人物像ができあがってしまい「共感できるポイントがない」と敬遠されてしまう可能性があります。
ブログの運営においては、応援者(=ファン)がとても大切です。ただの読者からファンになってもらうには「共感できるポイント」を提示する必要があるので、失敗や挫折の経験談を惜しまずにさらけ出しましょう。ただし、失敗談のエピソードは1~2個程度にしておくのがベスト。あまりに多いと「イタイ人」認定されかねないので、注意が必要です。
実績や経歴で信頼性を提示する
読者は何かしらの課題を抱えており、解決策を求めてブログに訪問します。その際、できれば専門家やプロなど、その課題に対して精通している人の意見を聞きたいと誰しもが思うところではないでしょうか。そこで使えるのがプロフィールです。ブログのジャンルと関連性の深い実績や経歴を記載しておくことで、読者のブログへの信頼度を高められます。また高い信頼を得られれば、ブックマークや指名検索(ブログ名や運営者名で検索)されるなど、ファン化を促すことも可能です。
ただし、注意しておきたいのが経歴詐称や嘘の情報を記載することです。こうした情報はのちのちバレることも多く、最悪の場合は炎上してこれまで積み上げてきた信頼が一気に失墜します。失墜した信頼を取り戻すには相当な労力を要するうえに、ネットの世界では一度拡散された情報は完全に消すのが難しいため、虚偽の情報を記載することは絶対にやめておきましょう。
WordPressの場合、固定ページでプロフィールを設定する
ブログをWordPressで立ち上げる場合は、「固定ページ」でプロフィールを設定しておきましょう。サイドバーや記事の下でもプロフィールの表示はできますが、文字数制限があるため記載できる情報量が限られます。その点、固定ページであれば文字数制限もないうえに親子関係を設定できるので、プロフィールページを親ページとして「活動経歴」などの子ページの作成も可能です。
ブログプロフィールのテンプレート・例文
ブログのプロフィールをどのように書いたらよいかわからない人は、下記のテンプレートを使用してプロフィール文を完成させてみましょう。
【プロフィールのテンプレート】
- 挨拶・名前・写真(イラスト可)
- ブログの運営目的(ストーリー形式で語るのがベスト)
- 実績・経歴(具体的な数字を出せれば信頼性が増す)
- ブログをターゲット(例:このブログは○○な人に向けて発信しています)
- 記事への誘導(例:○○について知りたい人はこちらの記事からご覧ください)
- プロフィール文(例:趣味は○○など)
- 連絡先・問い合わせページ
上記はあくまで一例なので、ブログを公開してプロフィールページの熟読率などを分析して、順番を変更するなど工夫してみましょう。
ブログのプロフィールを作成する際の注意点
ブログのプロフィールを作成するうえで下記のような点に注意しておきましょう。
- 個人情報は書かない
- 虚偽の情報は書かない
デジタルタトゥーと言われるとおり、インターネット上に一度出回った情報は完全に消すことはできません。そのため、個人情報や虚偽の情報は絶対に記載しないようにしましょう。
個人情報は書かない
ブログは基本的に誰でも閲覧ができるので、住所や電話番号などの個人情報は載せないようにしましょう。もし記載していた場合、それを見たモラルのない人がいたずら電話をかけてきたり、家まで来たりする可能性があります。最悪の場合、犯罪に巻き込まれる可能性もあるので、個人情報の掲載は避けましょう。
また副業禁止の会社で働いている場合も注意が必要です。名前はもちろんペンネームで、プロフィール画像も個人が特定できる画像は避けるかイラストを使用することをおすすめします。
虚偽の情報は書かない
先にも少し触れていますが、読者の信頼を損なうため虚偽の情報は記載しないようにしましょう。虚偽の情報で信頼を得られて一時的にアクセスが増加したとしても、バレたあとはアクセス数が激減するうえに、一生消えない前科としてインターネット上に残り続けます。
バレたあとに信頼を取り戻せることもありますが、相当の努力が必要であるため、あまりコスパの良い方法だとは言えません。そのため、実績や誇れる経歴がなくとも、自分を大きく見せる必要はないことを心に留めておきましょう。
まとめ
ブログのプロフィールは読者に信頼性や専門性を示すのに有効なツールです。そこで勝ち得た信頼が読者との関係を構築して、のちのち大きな収益を連れてきてくれます。また、プロフィールを充実させることは権威性や信頼性の証明にもなるので、検索順位を決めるSEO的なメリットも大きく、評価されれば順位が上がることにより露出が増えるので多くの読者の目に留まりやすくなります。
ブログを読みに来てくれる人の母数が増えれば、ブログの内容に共感し信頼を置いてくれる読者も増えるでしょう。いわゆるファンができやすいというメリットもあるので、プロフィールは単なる自己紹介で終わるのではなく、ジャンルに関係の深い経歴や経験などを積極的に公開するようにしておきましょう。