せっかくWordPressでウェブサイトを立ち上げたのに、どこか物足りなさを感じていませんか?
既製のデザインのままでは、あなたの個性やブランドイメージを十分に表現できていないかもしれません。
WordPressのカスタマイズは、あなたのウェブサイトに眠る潜在能力を引き出し、訪問者に忘れられない印象を与えるための鍵となります。
本記事では、特別なコードの知識がなくても、あなたのウェブサイトを自分好みにカスタマイズする手順を分かりやすく解説します。
最初にWordPressの構造やカスタマイズ方法の全体像を整理し、その後に具体的な操作方法や注意点を説明していきます。

WordPressをカスタマイズする前に押さえておきたい基本
テーマ(Theme)
WordPressサイトのデザインやレイアウトは「テーマ」が管理しています。
テーマを適用するだけで、おしゃれなデザインを簡単に導入できます。
さらに、テーマ内の設定画面を使う、またはテーマファイルを編集することで見た目を自分好みに変えられます。
プラグイン(Plugin)
お問い合わせフォームやSNSボタンなど、サイトに機能を追加できる拡張パーツです。
初心者の方も、必要なプラグインをインストール・有効化するだけでカスタマイズの幅が広がります。
HTML / CSS / PHP
- HTML:Webページの構造を記述する言語
- CSS:文字の色やサイズ、レイアウトなど見た目を指定する言語
- PHP:ウェブサイトに動きや特別な機能を追加するためのプログラミング言語
WordPressでは、HTML/CSS/PHPの専門知識がなくてもテーマやプラグインを使うことで多くのカスタマイズが可能ですが、より自由度を高めたい場合にはコードの編集が必要になります。
WordPressのカスタマイズ方法は大きく2種類
WordPressのカスタマイズには、大きく分けて2つの方法があります。
それぞれの特徴と、どちらが自分に合っているかを見極めるためのポイントをご説明します。
- テーマやプラグインの設定でカスタマイズする方法
WordPressの管理画面からテーマの「カスタマイズ」や「外観」設定を操作したり、プラグインを導入することで、専門知識不要で比較的安全にサイトを変えられます。 - コード(CSS/PHP)を直接編集する方法
より細かい見た目や機能を追求したい場合に必要ですが、誤った編集をするとサイトが表示されなくなるなどのリスクもあります。
編集前のバックアップや子テーマの利用が推奨されます。
なお、カスタマイズに子テーマを利用するのは、テーマをアップデートする際に、自分で行ったカスタマイズが消えてしまうのを防ぐためです。
初心者の方はまずはテーマやプラグインの設定から取り組んでみましょう。
必要に応じて「追加CSS」機能などを使い、少しずつコード編集にも挑戦していく流れがおすすめです。
初心者向け:簡単にできる6つのカスタマイズ
ここでは、コードの知識がなくても簡単にできるWordPressのカスタマイズ方法を6つご紹介します。
これらの基本をマスターするだけでも、あなたのサイトは見違えるほど魅力的になります 。
なお、テーマのカスタマイズで操作できる項目は下図のようになっています。

1. サイトタイトル&キャッチフレーズ
- WordPress管理画面の「外観」→「カスタマイズ」を開く
- 「サイト基本情報」などの項目で、サイトタイトルとキャッチフレーズを編集
- 「公開」して変更を反映
キャッチフレーズはSEO(検索エンジン最適化)にも影響するため、サイト内容を端的に表すフレーズを入れると効果的です。
2. サイトアイコン(ファビコン)の設定
- 「サイト基本情報」内の「サイトアイコンを選択」をクリック
- 512×512px程度の正方形の画像をアップロード、推奨されるファイル形式は.icoまたは.png
- プレビューで問題なければ「公開」

サイトアイコン(ファビコン)があるだけで、訪問者に覚えてもらいやすくなります。
3. ヘッダー画像(ヘッダーメディア)の変更
- 「ヘッダーメディア」または「ヘッダー画像」の項目へ
- バナーやメインビジュアルとして使いたい画像を選択・アップロード
- トリミング後、「公開」ボタンで反映
ヘッダー画像一つでサイトの印象は大きく変わります。
文字とのコントラストにも注意しましょう。
4. ウィジェットの追加・配置
ウィジェットは、サイドバーに特定のコンテンツや機能を追加するものです。
- 「ウィジェット」の項目を選択し、サイドバーやフッターなど配置先を選ぶ
- 「ウィジェットを追加」ボタンから「最新の投稿」「カテゴリー」など必要なものを選択
- 順番をドラッグで並び替え、設定を保存
ウィジェットを使えば、コードを書かずに様々な機能を追加できます。
ただし入れすぎには注意です。
5. レイアウト(サイドバーの位置など)の変更
- 「レイアウト設定」「サイトレイアウト」の項目があれば選択
- サイドバーの有無や左右位置などを設定
- プレビューを確認し「公開」
テーマによっては設定がない場合もあります。
その場合は追加CSS等でカスタマイズしましょう。
6. グローバルメニュー(ナビゲーション)の作成
サイト内の主要なページへのリンク集であるグローバルメニューの作成方法を解説します。
ウェブサイトの案内役として非常に重要であり、ユーザーエクスペリエンスに大きく影響します。
メニューが多すぎると見づらくなるため、5~7項目程度に絞るのが目安です。
- 「外観」→「メニュー」から新規メニューを作成
- 固定ページやカテゴリを追加
- 「メニューの位置」で「メインメニュー」などを選択
- 「メニューを保存」で完了

追加CSSで細かいデザイン変更も可能
テーマの基本的な設定だけでは物足りない場合、追加CSSを使えばさらに細かいデザインの調整が可能です。初心者でも比較的簡単に試せる方法をご紹介します 。
たとえば、段落 (<p>
) の文字サイズを大きくしたい場合は次のように記述します。

入力後にプレビューを確認し、「公開」ボタンを押せば完了です。
余白の調整や見出しの装飾など、簡単なデザイン変更であればこれだけで済む場合が多いので、初心者でも比較的気軽にカスタマイズを試せます。
変更を公開する前には必ずプレビューで確認しましょう、意図しない表示崩れを防ぐことができます。
プラグインを活用して機能拡張・デザイン変更
プラグインは、機能の追加だけでなく、デザインの変更にも役立ちます。
ここでは、初心者にもおすすめの代表的なプラグインとそのインストール方法をご紹介します 。
代表的な例
WordPressのカスタマイズに役立つ、具体的なプラグインの例をいくつかご紹介します。
それぞれのプラグインがどのような機能を持っているのか見ていきましょう 。
- Contact Form 7:問い合わせフォームを簡単に設置
- All in One SEO / Yoast SEO:SEOの設定をまとめて管理
- Smart Slider 3:トップページにスライドショーを表示
- Elementor / SiteOrigin:ドラッグ&ドロップでページレイアウトをカスタマイズ
インストール方法
- 管理画面の「プラグイン」→「新規追加」
- 検索ボックスでプラグイン名を検索
- 「今すぐインストール」→「有効化」
プラグインは便利ですが、多すぎるとサイトの速度低下や競合が起こる場合があります。
必要最低限に絞りましょう。
WordPressカスタマイズで失敗しないポイント
カスタマイズ作業を安全に進め、万が一のトラブルにも対応できるよう、事前に知っておきたい重要なポイントを解説します 。
1. バックアップをこまめに取る
編集前の状態に戻せるよう、テーマファイルやデータベースのバックアップを取っておきましょう。
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WordPressを使ってWebサイトやブログを作っている方で、バックアップの設定に困っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、データの破損に備えるためのバックアップの取り方について解説しています。[…]
2. バージョンは常に最新に保つ
WordPress本体やテーマ、プラグインを最新版にアップデートしておけば、不具合やセキュリティリスクを減らせます。
3. テスト環境で試す
テスト用のWordPress環境を用意し、本番前にカスタマイズを試しておけば、万一のトラブルを避けられます。ローカル環境やステージング環境で検証してから本番反映するのがおすすめです。
4. 不具合が起きたら原因を切り分ける
- 最近導入・更新したプラグインを停止する
- テーマを一時的に別のものに切り替えてみる
- 不具合が改善するかを確認
それでも直らない場合は、専門家に相談したり、レンタルサーバーのサポートへ問い合わせましょう。
まとめ:まずは簡単なカスタマイズから始めよう
WordPressカスタマイズは、テーマの設定やプラグイン導入だけでも十分多彩なアレンジが可能です。
最初はテーマカスタマイザーを使って外観を整え、必要な機能はプラグインで追加しましょう。
慣れてきたら追加CSS機能で細かいデザイン変更に挑戦してみてください。
カスタマイズ作業には多少のリスクも伴いますが、バックアップさえしておけば、初心者の方も安心して取り組めます。
これを機に、あなたもWordPressカスタマイズを思いっきり楽しんでみませんか?
自分好みに仕上げたサイトは、運営するのがいっそう楽しくなるはずです。
ぜひ本記事を参考に、ステップを踏みながら取り組んでみてください。