国産のVercelはある?国内のデプロイサービスと選び方を解説
作ったアプリをVercelで公開しようとして、無料プランの規約に「非商用」の一文を見つけることがあります。国産のVercelを探すなら、Gitと連携するかコマンドを打つだけで公開できる国内のサービスがあります。会社の経理から「ドル建てのカード払いは通しにくい」と言われるのも、国産を探すきっかけのひとつです。商用利用、請求の仕組み、データの置き場所、日本語のサポートのどれを優先するかで、合うサービスが変わります。この記事では、Vercelを日本から使うときに引っかかりやすい条件を公式の情報で整理し、国内の選択肢を同じ項目で比べます。
- 国産のVercelのようなサービスはあり、ロリポップ!デプロイナウはコマンドやGitHub連携でアプリを公開できます
- VercelのHobbyプランは非商用の個人利用に限られ、有料のProプランの料金は米ドル建てです
- 国内の選択肢は、無料での商用利用、課金方式、支払い方法、実行場所、対応フレームワーク・言語で違いが出ます
国産のVercelのようなサービスはある?
あります。GitHubのリポジトリと接続すると、ビルドから公開まで自動で進む国内のサービスには、ロリポップ!デプロイナウやhanamiiなどがあります。デプロイナウは、ターミナルでlolipop deployを実行して公開することもできます。「日本版Vercel」を探す人が求めているのも、この型のサービスです。
国内のホスティングには、VPSやレンタルサーバーのサービスもあります。サーバーを借りて自分で設定するか、ファイルをアップロードして置く使い方で、作ったアプリを渡すとビルドから公開までサービスが自動で進める使い心地とは違います。コンテナを登録して動かす型のサービスもあります。
そもそもVercelはどんなサービス?
Vercelは、GitHubなどにコードを送ると、ビルドと公開を自動で行うホスティングサービスです。本番に反映する前の変更は、プレビュー用の別URLで確認できます。Vercelの公式ドキュメントでは、本番以外のブランチへのコミットやプルリクエストの作成でプレビューのデプロイが作られると説明しています。デプロイという言葉自体の意味は、デプロイとは何かを解説した記事で詳しく紹介しています。
Vercelはどこの国の会社?
Vercelを運営するVercel Inc.は米国の事業体で、利用規約はカリフォルニア州法に準拠します。
Vercelを日本から使うときに引っかかりやすい3つの点
Vercelは、個人の非商用の開発なら無料のHobbyプランで使い続けられます。そのうえで、日本の個人開発者や会社が使うときに確認が要るのは、次の3つの条件です。どれもVercelの公式ドキュメントに書かれている仕様です。
無料のHobbyプランは商用利用できない
VercelのHobbyプランは、非商用の個人利用に限られています。商用で使う場合はProかEnterpriseのプランが必要です。何が商用にあたるかはVercelの利用ガイドラインに例が挙がっています。副業で受けた案件のサイトや会社の製品のLPを公開するなら、このページで自分の使い方が当たるかを先に見ておきましょう。
料金は米ドル建てで、Proはクレジットを超えた分が追加で請求される
Proプランは月額20ドルのプラットフォーム料金に、デプロイできるメンバー1人分と、20ドル分の利用クレジットが含まれます。クレジットを使い切ると、その先は使った分だけ請求されます。
価格は米ドルで表示されます。支払いはクレジットカードかデビットカードで、請求書払いはEnterpriseの契約者向けです。Proプランの支払いは月払いだけで、年払いはEnterpriseから選べます。料金は執筆時点(2026年10月)のもので、最新はVercelの料金ページに載っています。
サーバー処理の既定は米国。東京リージョンは指定すれば使える。管理画面は英語がデフォルト。
Vercel Functions(サーバー側で動く処理)は、新しいプロジェクトでは米国ワシントンD.C.のリージョンで動くのが既定です。リージョンの一覧には東京も大阪もあり、設定で東京に変えられます。変え方はFunctionsのリージョン設定のページに載っています。また、管理画面や通知メールは基本的には英語で構成されています。
3つのどれにも当てはまらないなら、Vercelのまま使い続けることも可能です。
Vercelの代わりになる国内サービスを同じ項目で比べる
Vercelと同じように、作ったアプリを渡すとビルドから公開までサービスが自動で進める型の国内サービスと、型の違うVPS・レンタルサーバーでは、次の点が違います(値は執筆時点・2026年10月)。
| 項目 | ロリポップ!デプロイナウ | hanamii | Vercel(参考) | VPS・レンタルサーバー |
|---|---|---|---|---|
| 公開のしかた | コマンド・AIエージェント・ドラッグ&ドロップ・GitHub連携 | GitHub連携・ZIP・CLIなど | Git連携・コマンド | サーバーを自分で設定する、ファイルを置く |
| 無料プランでの商用利用 | できる | できる | できない(Hobby) | サービスによる |
| 料金と課金方式 | 無料/月額980円(税込)、定額で従量課金なし | 無料/月額1,078円(税込)〜 | 月額20ドル〜、クレジット超過分を追加請求 | サービスによる |
| 支払い | 円建て、請求書払いは要問い合わせ | 円建て、法人は請求書払いも可 | 米ドル、カード | サービスによる |
| 実行場所 | 国内のデータセンター | 実行環境は国内で完結 | 既定は米国、東京を指定可 | サービスによる |
| 対応フレームワーク・言語 | Next.js・Nuxt・Astro・静的サイト | Next.js・Node.js・Python・PHPなど | 公式の一覧を参照 | 自由に入れられる |
| サポート | 日本語(UI・ドキュメント・サポート) | 日本語 | 基本的には英語 | サービスによる |
表の月額980円(税込)はPersonalプランの料金で、Freeプランでも商用利用ができます(詳しくはプランのページ)。従量課金がないこと、実行場所、対応フレームワークはロリポップ!デプロイナウの公式サイトに載っています。
ロリポップ!デプロイナウ
デプロイナウは、ターミナルでlolipop deployを実行するとビルドから公開まで進むホスティングサービスです。公開のしかたは、ターミナルでコマンドを打つ、AIエージェントに頼む、ブラウザにドラッグ&ドロップする、GitHubと連携するの4通りです。GitHubと接続したプロジェクトでは、プルリクエストの内容を本番とは別のURLで公開して確認できます。
VPS・レンタルサーバー・コンテナ型(Vercelとは型が違う選択肢)
VPSはサーバーを1台借りて、OSの設定からWebサーバー、データベースまで自分で入れる使い方です。言語やデータベースを自由に選べる代わりに、セキュリティの更新も自分で行います。レンタルサーバーは、用意された環境にファイルを置いて公開する使い方で、PHPのアプリやWordPressと組み合わせて使われてきました。コンテナを登録して動かす型のサービスは、コンテナを作る手間はかかりますが、アクセスに応じたスケーリングをサービス側で自動で行うものがあります。
目的別|国産サービスの選び方
国産を探すきっかけが「Vercelで引っかかった条件」なら、その条件から逆にたどると選びやすくなります。
| 優先したいこと | 向いている選択肢 |
|---|---|
| 無料のまま商用で使いたい | デプロイナウ(Freeプランも商用利用可) |
| 請求額を毎月一定にしたい | デプロイナウ(定額制で従量課金なし) |
| AIエージェントに公開まで頼みたい | デプロイナウ(lolipop skill installでClaude Code・Cursorなどにスキルを追加) |
| PythonやPHPで書いていて、データベースも同じ場所に置きたい | VPS・レンタルサーバー |
| サーバーの中まで自分で管理したい | VPS |
| 非商用の個人利用で、いまのVercelの設定を変えたくない | Vercelのまま |
| 法人の請求書払いや、データの置き場所に厳しい社内要件がある | 社内で要件を確認してから、各サービスに個別に問い合わせる |
商用で使うのにVercelのHobbyプランのまま運用している場合は、そのまま続けずに、Proに上げるか国内のサービスに移すかを決めるべきです。
Vercelから乗り換える前に確認したいこと
Vercelで動いていたアプリをデプロイナウに移すときに、書き換えや設定が要るのは次の3か所です。
フレームワークの設定と、対応していない機能
Next.jsのアプリは、next.configにoutput: 'standalone'を設定しないとデプロイが失敗します。応答を返した後に処理を続けるafter()は使えないので、応答の前にawaitで処理の完了を待つ書き方に変えます。Astroで@astrojs/vercelアダプタを入れている場合は、@astrojs/nodeに差し替えます。Next.jsの公開手順そのものは、Next.jsアプリをデプロイする方法の記事にまとめています。
環境変数は.envから読まれない
.envファイルをアップロードしても、その中身は環境変数として読み込まれません。ダッシュボードの「環境変数」タブか、ターミナルで実行するlolipop envコマンドで、本番とプレビューのそれぞれに設定します。APIキーはコードに直接書かず、ここに入れます。プレビューのURLは推測しにくい文字列を含みますが、URLを知っていれば誰でも開けるので、プレビューに本番のAPIキーを入れないようにします。
独自ドメインの切り替えはDNS検証で
独自ドメインの証明書の検証には、HTTP検証とDNS検証の2つがあります。HTTP検証では、DNSを切り替えてから証明書の発行が終わるまでの数分間、そのドメインにアクセスできません。公開中のサイトを移すときは、先に証明書を発行してからDNSを切り替えるDNS検証を選ぶと、サイトを止めずに移せます。
コマンドひとつで公開できる国産サービス「ロリポップ!デプロイナウ」
ロリポップ!デプロイナウは、作ったWebアプリやサイトを、コマンドひとつで公開できるホスティングサービスです。Next.jsなどの動的なアプリの公開、独自ドメインの設定、SSL証明書の自動発行ができます。
- コマンドひとつで公開できる:ターミナルで
npm i -g lolipopを実行してコマンドツールを入れ、アプリのフォルダでlolipop deployを実行すると、ビルドが始まり、進み具合を確認できるダッシュボードのURLが表示されます。Claude CodeなどのAIエージェントに「デプロイして」と頼む方法もあります。 - 定額で使える:無料のFreeプランと、月額980円(税込・執筆時点)定額のPersonalプランがあり、どちらも商用で使えます。
- 国内で動き、日本語と円で使える:アプリは国内のデータセンターで動きます。UI・ドキュメントは日本語で、決済は円建てです。サポートも日本語で、AIチャットは全プラン、有人のメールはPersonalプランで使えます。
公開できるアプリの種類やプランの上限は、ロリポップ!デプロイナウのドキュメントで確認できます。AIで作ったアプリを公開する流れ全体は、Webアプリを公開する方法の記事で紹介しています。
よくある質問
Vercelは日本語に対応していますか?
管理画面や通知メールは基本的には英語です。デプロイナウはUI・ドキュメント・サポートを日本語で提供していて、AIチャットのサポートは全プラン、有人のメールサポートはPersonalプランで使えます。
Vercelのリージョンはどこで変更できますか?
Vercel Functionsのリージョンは、プロジェクトの設定やvercel.jsonで指定できます。手順はFunctionsのリージョン設定のページに載っています。Hobbyプランは1つのリージョンだけを選べます。
国内のサービスでも独自ドメインは使えますか?
デプロイナウは、FreeプランとPersonalプランのどちらでも独自ドメインを設定でき、SSL証明書も自動で発行されます。設定の手順は独自ドメインのドキュメントにあります。
Next.js以外のフレームワークでも使えますか?
デプロイナウは、執筆時点(2026年10月)でNext.js、Nuxt、Astroと静的サイトに対応しています。対応状況の最新はロリポップ!デプロイナウのドキュメントの各フレームワークのページに載っています。
無料プランのまま商用サイトを公開してもいいですか?
デプロイナウのFreeプランは、商用利用ができます。VercelのHobbyプランは非商用の個人利用に限られるので、商用で使うならProかEnterpriseが必要です。
Vercelと国内のサービスを併用できますか?
できます。たとえば、海外向けのサイトはVercelに置き、国内の顧客向けの案件だけを国内のサービスで公開する使い分けがあります。独自ドメインはサイトごとに、それぞれのサービスで設定します。
まとめ
- 国産のVercelのようなサービスはあり、ロリポップ!デプロイナウはコマンドやGitHub連携で公開できます
- Vercelで引っかかりやすいのは、無料プランの商用利用、米ドル建てでクレジット超過分が追加請求される料金、既定のリージョンの3つです
- 商用でHobbyのまま使っているなら、Proに上げるか国内のサービスに移します。国内のサービスは、商用利用・課金方式・支払い・実行場所・対応フレームワークのどれを優先するかで選びます
国産のデプロイ先で
アプリを公開する
「ロリポップ!デプロイナウ」なら、Freeプランのまま商用でも使えて、有料のPersonalプランも月額980円(税込・執筆時点)の定額です。コマンドひとつで、作ったアプリを公開できます。
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