「ブログはオワコン(稼げない)」
副業としてブログをはじめようと思ったとき、こうした声を耳にした方も多いのではないでしょうか。この声は半分正解で半分不正解です。つまり、ブログはやりようによってはまだオワコンではないということ。
そこで今回は、ブログがオワコンだと言われる理由や、反対にオワコンではない理由について解説。ブログを収益するコツも紹介しているので、本記事を「ブログをはじめるかどうか」の判断材料にしてください。
ブログはオワコン=稼げないのか
ブログはオワコン、つまり稼げないコンテンツであり、今さら始めるものではない、という主張をそこかしこで見かけます。こうした主張の裏には下記のような理由があります。
- 競合が多すぎる
- Googleアップデートの影響
元手がほとんどかからないという特性上、ブログは参入障壁が低く、競合がたくさんいます。また、ブログの主戦場であるGoogleの検索エンジン上においても、ユーザー(読者)の利便性向上のために、サイトのランク付けを行うための基準(検索アルゴリズム)を定期的に変更しています。これらの要素により、競合に阻まれてそもそも検索結果の上位に表示されなかったり、それまで上位表示できていたブログの検索順位が一気に下落して収益が大きく減ってしまったりという影響を受ける人たちが一定数います。そうした人たちが「ブログはオワコン」という声を上げていると言えるでしょう。
競合が多すぎる
少し古い情報ですが、総務省が発表した「ブログの実態に関する調査研究の結果」によると、2008年時点での国内総ブログ数は約1,690万にもおよびます。
当時は月に40~50万のペースでブログが増え続けていたことからブログ全盛期と言える時代です。昨今ではSNSの登場などにより、その勢いも少しは落ち着いていると予想できますが、新型コロナウイルスの影響で副業がブームになったことをきっかけに、ブログで収益を確保しようと考えている人も一定数いるようです。
こうした背景によりブログへの注目度が上がっていることから、競合が多い市場であることがわかります。ちなみにブログで収益が発生する主なルートは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上の検索結果からの流入(訪問)です。検索結果の1ページ目に表示されるのは10位までであり、11位以下、つまり検索結果の2ページ目以降に表示されると、ほとんど流入数は望めません。
特定のキーワードにおいて10個しかない椅子を争うことになるので、右も左も分からないブログ初心者のほとんどが稼げずにブログ人生を終えることになります。
Googleアップデートの影響
ブログで収益を発生させるためにはまず流入数=訪問者数を増やす必要があります。SNSのプロフィールにリンクを貼って、そこからの流入を見込むこともできますが、主戦場はGoogleやYahoo!などの検索エンジンです。そこで上位表示させることで、検索結果からの流入数が期待できるため、ブログオーナーはこぞって検索結果上位を目指すためのSEO対策に励みます。
Googleでは検索アルゴリズムと呼ばれるプログラムにより、検索結果の順位を決めています。このアルゴリズムは定期的にアップデートが行われており、ホームページやWebサイトの評価基準を変更しています。そのため、狙って、または運良く検索結果の上位に表示されたとしても、このアップデートにより順位が大きく変動する可能性があるのです。
また、2020年のアップデートからは個人ブログが順位を落とし、企業サイトの順位が上がる傾向にあるなど、個人ブログの生き残りが厳しくなっているのが現状としてあります。
ブログは収益化が難しい
「競合が多すぎる」「Googleアップデートの影響」により、ブログの収益化は難易度が上がっています。下記は日本アフィリエイト協会が行った調査の結果ですが、月の収入が1,000円以下の割合が全体の約7割にもおよびます。
引用元:日本アフィリエイト協議会
平均すると月収1万円ほどになりますが、トップブロガーと稼げないブロガーでの差が大きく開いていることが見て取れるでしょう。つまりブログで稼げているのは、一部のトップブロガーのみというのが現実です。しかし、ここで「ブログはオワコン」と諦めるのは早計。その理由を次項で解説します。
ブログがオワコンではない理由
ブログはオワコンと言われる一方で、次のようにオワコンではないと言える理由もあります。
- インターネット広告費用の増加
- アフィリエイト市場の拡大
- ブログは個人で収益化できるメディア
インターネットの普及により、消費者の購買行動が変化。その影響を受けて広告市場やアフィリエイト市場拡大の一途を辿っていることが、オワコンではない最大の理由です。
インターネット広告費用の増加
ブログで収益が発生する仕組みは簡単にいうと、ブログに広告を設置して、その広告をクリックする、もしくは広告を経由して商品を購入した場合に収益が発生します。この広告はASPと呼ばれるアフィリエイターと広告主をつなぐサイトで得たものやGoogleが提供する広告コンテンツサービスのアドセンスの審査に通ることで設置できます。
大手広告代理店の電通によると広告市場でもっとも成長しているのが、ブログの収入源となるインターネット広告です。インターネット広告市場は年々拡大の一途を辿っているのに対して、テレビやラジオ、雑誌などのマスメディアは縮小傾向にあります。こうした流れからもブログがオワコン=稼げないとは言えません。
アフィリエイト市場の拡大
矢野経済研究所の調査によると、アフィリエイト市場は次のように右肩あがり。2019年度に3,098億円であるのに対して2020年度は3,258億円の予測です。さらに2024年度には4,951億円にまで達すると予測されており、この状況から見てもブログはオワコンではなく、むしろ稼ぐためのチャンスが眠っていると言えるでしょう。
引用元:矢野経済研究所
また、先にも紹介した日本アフィリエイト協議会の調査によると、月に3万円以上稼ぐブログ運営者の割合が、2018年には5.8%だったのに対して2020年には8.3%に増加しているとしています。実際に稼げる人が増えてきている状況においてブログがオワコンではないことが分かるでしょう。
ブログは個人で収益化できるメディア
インターネットが普及した現代において、インターネットを活用して稼ぐ方法は数多く存在します。たとえばSNSなどで集客を行い、自分のサービスを売ることもできますが、ブログであれば集客とサービスが一体化しているため、収益化のハードルが他の媒体よりも低い傾向にあります。
競合が多い、Googleアップデートの影響があるといった障壁はありますが、総務省の「ブログの実態に関する調査研究」によると、ブログ開設から1年後までに更新を続けているアクティブブログは30%、2年後には10%、3年後には3%であることが分かっています。つまり、参入障壁が低い分、はじめる人も多いけど、やめる人も多いということ。継続年数が上がればその分、競合も少なくなっていくと言えます。
Googleアップデートに関しては避けようがありませんが、スパム行為など、Googleが公表している品質ガイドラインに違反する行為をしなければアップデートによる順位変動におびえる必要もなく、安定した収益を望めるでしょう。
ブログで稼ぐためのコツ
ブログはオワコンではないことがお分かりいただけたかと思いますが、ブログで稼ぐことは簡単ではありません。しかし下記のようなコツをおさえておくことで、「ブログで稼ぐ」ハードルを下げられるでしょう。
- ブログで収益を上げる仕組みを理解し、実践する
- ブログを継続する
- SNSを活用してブログに集客する
ブログで収益を上げる仕組みを理解し、実践する
ブログで収益を上げるためには正しい努力をする必要があります。そのためにはまず、ブログが収益を生む仕組みを把握しておかなければいけません。ブログで収益を上げる方法には「アフィリエイト」と「アドセンス」があります。両者はそれぞれ下記のような特徴を持ちます。
仕組み | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
アフィリエイト | 広告主とASPサイトで契約を締結。ブログに商品の広告を掲載して、広告経由で商品が購入されたら報酬が発生する | 利益率が高いため、稼ぎ安い | セールスライティングやSEOなどの専門知識が必要 |
アドセンス | Googleが提供する広告コンテンツサービス。審査に通ると広告が設置される。広告の表示・クリックで報酬が発生する | 収益発生のハードルが低い | 単価が低い、審査がある |
結論からいうと、大きく稼ぎやすいのはアフィリエイトです。ただし、アドセンスと異なり、「商品の購入」により収益が発生するため、稼ぐハードルは高めです。一方でアドセンスは広告が表示される・クリックされると収益が発生しますが、1クリックの単価は0.25~0.5円と低いため、大きく稼ぐためにはそれなりのPV数を稼ぐ必要があります。ちなみに両者は併用も可能です。
ブログを継続する
ブログは初期費用があまりかからないため、手軽にはじめやすい反面、ブログで収益を発生させるには半年~1年ほどかかるため、その間に挫折してやめる人も数多くいます。しかし、やめてしまっては収益もなにもないため、まずは続けることが大切です。
ただし、これはサイトを存続させておけば良いという意味ではありません。ブログで稼ぐには訪問者を増やす必要があり、そのためには検索結果で上位表示させる必要があります。上位表示させるためには、Googleから高評価を得なければいけないのですが、直接的ではないものの、更新頻度もGoogleからの評価に関係してきます。なぜならGoogleでは「ユーザーにとって有益な情報を提供しているサイト」を高く評価するからです。
「有益な情報」には情報の鮮度も含まれます。普遍的なものもありますが情報は日々更新されていきます。たとえば数年前の情報と昨日の情報では、よりユーザーにとって有益性が高いのは、昨日の情報と言えるでしょう。コンテンツの中身の有益性が高いことはもちろん、情報の鮮度を保つためにも継続するだけでなく、定期的な更新を心がけましょう。
SNSを活用してブログに集客する
ブログへの訪問者数を稼ぐにはSEO対策が有効ですが、ブログのプロフィール欄や投稿にブログのリンクを貼って訪問者数を稼ぐ手もあります。SEO対策による流入数ほどは稼げないかもしれませんが、SNSのフォロワーを増やして、フォロワーとのエンゲージメント(関係性)を高め、ファンを増やすことができれば、それなりに流入数も見込めるでしょう。
また、ブログとSNSを連携させておけば、ブログ読者による「拡散」にも期待が持てます。ブログ読者が自信のSNSで拡散してくれれば、その読者のフォロワーにもブログに訪問してもらえる可能性があるため、SNSで拡散しやすいようにブログとの連携も行っておきましょう。
ブログで稼ぐためにコツをもっと知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
個人ブログの始め方
個人ブログの基本的な始め方は以下のとおりです。
■無料ブログの場合
- ブログサービスを選ぶ
- アカウントを作成する(メールアドレスの登録、プロフィールの設定など)
- 記事を書く
無料ブログの場合は、基本的に上記の3ステップで簡単に始められます。無料ブログでも収益化は図れますが、SEOに強くないため趣味ブログとして運営する方が最適です。
■WordPressの場合
- ロリポップレンタルサーバーに申し込む
- WordPressをインストール・設定
- WordPressの初期設定を行えばブログが完成
SEOの内部対策が標準化されているため、収益化を望むのであれば、WordPressがおすすめです。WordPressは初期設定が難しいといった意見もありますが、手順どおり行えばそれほど難しいものではありません。ロリポップであれば、簡単インストール機能があるため、より簡単にWordPressの初期設定を行えますよ。
まとめ
ブログは決してオワコンではありません。ただ競合が多くなっていたり、Googleのアップデートに振り回されたりするため、稼ぎにくくなっているのは事実です。しかし、収益が発生する仕組みをきちんと把握して、GoogleやSEOに対しての理解を深めればまだ稼ぐことができるジャンルです。軌道にのれば大きく稼げるジャンルでもあるうえに、元手も少なく済むので、この機会にブログを始めてみてはいかがでしょうか。