Hermes Agentとは?自分で育つAIエージェントの特徴と始め方
ChatGPTに毎回同じ前提を説明していて、「これ、覚えておいてくれたらいいのに……」と思ったことはありませんか?
最近よく聞く「AIエージェント」。試してみたいけれど、種類が多すぎて、どれが自分に合うのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そんな中で、「使うほど自分仕様に育っていく」という、ちょっと変わったAIエージェントがあります。それがHermes Agent(ハーメスエージェント/ヘルメスエージェント)です。
この記事では、Hermes Agentの特徴を、はじめての方向けにわかりやすく解説します。「専門用語は苦手」という方でも、最後まで読めば全体像がつかめる内容になっています。
- Hermes Agentは、米Nous Researchが公開するMITライセンスのオープンソースAIエージェント。GitHubのスターは約21.8万(2026年7月時点)と、世界的に注目されている
- 3つの特徴は、永続メモリで使うほど自分に合う・主要チャットやメール/CLIから話しかけられる・動かす環境もLLMも自由に選べること
- 始め方は自分でセットアップする方法と、月額1,200円で使えるマネージドサービスの2通り
目次
- Hermes Agentとは
- Hermes Agentの開発元と成り立ち
- Hermes Agentの読み方・発音
- Hermes Agentの3つの特徴
- Hermes Agentが対応している連絡手段
- Hermes Agentで何ができる?
- Hermes Agentで注意したいこと
- Hermes Agentが向いている人・向いていない人
- Hermes Agentの始め方
- よくある質問
- まとめ
Hermes Agentとは
Hermes Agent(ハーメスエージェント/ヘルメスエージェント)は、AI研究組織のNous Researchが公開しているオープンソースのAIエージェントです。
ひとことで言うと「自分仕様に育っていく、いつでもどこでも動かせるAIエージェント」。
やり取りを重ねるほど、あなたの好みや作業スタイルを覚えて、自分仕様の応答に近づいていきます。ソフトウェア本体はMITライセンスのオープンソースとして公開されており、誰でも無料で使い始められます。GitHubのスター数は約21.8万(2026年7月時点)に達し、世界的に注目を集めているプロジェクトです。
Hermes Agentの開発元と成り立ち
Hermes Agentを開発・公開しているのは、アメリカのオープンソースAI企業Nous Researchです。オープンソースの言語モデルを作り広めることを掲げている組織で、Hermes Agentもその活動の一つとして公開されています。
ソースコードはGitHubの「NousResearch/hermes-agent」でMITライセンスのもと公開されています。最初の公開バージョン(v0.2.0)が登場したのは2026年3月で、商用・個人を問わず無料で利用・改変できます。
数字で見ると、その注目度がわかります。
- GitHubスター数:約21.8万(2026年7月21日時点)。世界中の開発者が注目しています
- 内蔵ツール:40以上。ファイル操作・ターミナル実行・Web検索・ブラウザ操作・メモリ・定期実行など、幅広い機能が組み込まれています(一部の機能はAPIキーやNous Portalの有料プランが必要です)
- 対応LLM:Nous Portal経由で300以上。Claude・GPT・Gemini・DeepSeekなど、用途に応じて幅広いモデルを選べます
(スター数・内蔵ツール数・対応モデル数は、いずれも公式GitHubリポジトリおよび公式ドキュメントの2026年7月21日時点の記載によります)
Nous Researchが開発主体となり、多くのコミュニティ貢献者とともに更新が続いているオープンソースプロジェクトです。個人が試験的に公開した小規模なツールとは異なり、運営元や開発状況を確認できる点は、導入を検討する際の判断材料の一つになります。
Hermes Agentの読み方・発音
Hermes Agentは英語の名前で、日本語での公式な読み方は定められていません。カタカナで表記する場合、主に次の3通りが使われています。
- ハーメスエージェント:綴りを文字どおりに読んだ表記
- ヘルメスエージェント:名前の由来であるギリシャ神話の神の、日本語での慣用表記に合わせたもの
- ハーミーズエージェント:英語の発音に近い表記
名前は、ギリシャ神話の伝令神Hermesに由来します。英語では「ハーミーズ」に近い発音で読まれ、この神はギリシャ神話では日本語で「ヘルメス」と表記されます。日本語の解説記事では、これらのカタカナ表記が混在しているのが現状です。
日本語の記事では「Hermes Agent」と英語表記のまま書かれることも多く、検索するときは「Hermes Agent」を使用するのがおすすめです。
Hermes Agentの3つの特徴

Hermes Agentの個性は、大きく3つあります。順番に見ていきます。
① 使うほど、自分に合ったエージェントになる
Hermes Agentには、会話(セッション)をまたいでユーザーの好みや作業環境などを記憶する「永続メモリ」があります。使い続けることで、自分の好みや仕事の進め方を反映した対応をしやすくなります。
仕組みとしては、好みやプロジェクトのルール、作業中に得た知識などから、今後も役立つ情報をエージェント自身が選び、メモリとして整理・保存します。保存された内容は次のセッションから読み込まれるため、会話をまたいでも重要な情報を引き継げます。
また、永続メモリとは別に、過去の会話履歴を検索する機能も備えています。メモリに保存されていない内容でも、以前の会話を検索して確認できます。
たとえば「報告は結論から、箇条書きで」と伝え、その好みがメモリに保存されれば、次回以降も同じ形式で回答しやすくなります。
さらにHermes Agentは、複雑な作業のなかで見つけた手順を「スキル」として保存・改善できます。AIモデル自体が再学習されるわけではありませんが、好みや知識、再利用できる手順が蓄積されることで、使い続けるほど自分の作業に合った動きをしやすくなるのが特徴です。
② どこからでも話しかけられる
Slack・Discord・Telegram・WhatsApp・Signalといった主要チャットアプリ、メール、コマンド画面(CLI)など、複数の入り口から同じエージェントに話しかけられます。
外出先ではスマホのDiscord、仕事中はSlackと、使うアプリが変わっても、記憶を引き継いだ同じエージェントに指示できます。
③ 動かす場所もLLMも自由に選べる
ローカル環境(自前PC)・コンテナ環境(Docker)・クラウドサーバー(VPS)など、動かす環境を好きに選べます。月額1,000円程度の小規模なサーバーでも動作し、まずは手元のパソコンで試して、本格運用はVPSなどへ、と段階的に移すこともできます。
また、頭脳として使うLLMも自由に選べます。ChatGPTでおなじみのOpenAIのAPI、いろいろなLLMをまとめて使えるOpenRouter、自分のサーバーで動かすLLMなど、用途に応じて300以上のモデルから使い分けられます。「精度がほしいときは高性能モデル、コストを抑えたいときは安いモデル」と切り替えられるのがポイントです。
「どこで動かすか」も「何を頭脳に使うか」も自分で選べるのが、Hermes Agentの自由度の高さです。
Hermes Agentが対応している連絡手段
Hermes Agentのいいところは、専用アプリを入れなくても、普段使っているツールからそのまま話しかけられることです。公式に対応している主な連絡手段は次のとおりです。
- Slack:仕事のワークスペースに追加すれば、業務の合間の相談相手になります
- Discord:趣味やコミュニティのサーバー、DMからも指示できます
- Telegram・WhatsApp・Signal:スマホのメッセージアプリから手軽に送れます
- メール:普段のメールのやり取りからも指示できます
- コマンド画面(CLI):ターミナルから直接操作できます。開発作業と相性のよい方法です
このほかスマートホーム連携(Home Assistant)にも対応しており、使える連絡手段は今後も増えていく予定です。
スマホやアプリから使える?
Hermes Agent専用のスマホアプリを入れる必要はありません。SlackやDiscord、Telegramといった対応アプリにはスマホ版があるので、外出先でもスマホからそのまま指示を出せます。新しいアプリを入れるのではなく、いつものチャットアプリから使うという形です。
Hermes Agentで何ができる?

日々の作業を任せられる「自分専用アシスタント」として使えます。スキルを自分で覚えていくので、使うほど任せられる範囲が広がっていくのがポイントです。
スキルを自分で覚えていく仕組みについては「Hermes Agentのスキル機能の特徴は?導入方法やおすすめスキルも紹介!」で詳しく解説しています。標準スキルの追加方法や、実際に便利なスキルの例まで知りたい方はあわせてどうぞ。
具体的なシーンにすると、このような使い方ができます。
- 一度「結論先・箇条書き多め・絵文字なし」と文体を教えておけば、テーマを送るだけで自分らしい文章の下書きを返してくれる
- 気になる業界ニュースをDiscordで「要点をまとめてメモしておいて」と頼んでおけば、後日Slackから「先日のあのニュースについて深掘りして」と参照できる
- 毎週金曜の夕方に、その週SNSで話題になった業界ニュースをSlackに自動投稿してくれる
なお、Hermes Agent自体はオープンソースで無料で利用できます。ただし、実際に動かすには次の費用が別途かかります。
- サーバー代:動かす環境(VPS・自前PCなど)の利用料
- LLMのAPI料金:頭脳として使うLLMの利用分
「ソフトはタダ、動かす環境とLLMの利用分は実費」と考えると、コスト感をイメージしやすいです。国内マネージドなら月1,200円から、セルフホストならVPS代+LLM利用料が目安で、使い方によって費用は変わります。
実際にどんな場面で使えるかは「Hermes Agentの使い方|初心者がまず試したい4つのユースケース」で、はじめての人がつまずかない順番でユースケースを紹介しています。
Hermes Agentで注意したいこと
自由度が高い一方で、使い始める前に知っておきたい注意点もあります。あらかじめ押さえておくと、導入後のギャップが少なくなります。
- 本体は無料でも、運用には実費がかかる:ソフトは無料ですが、動かすサーバー代とLLMのAPI料金は別途必要です
- 動作環境ごとに使い方が異なる:Linux・macOS・WSL2に対応しています。Windows(PowerShell)はWSLなしでも動作します。スマホ単体(Android/Termux)では、音声関連の一部機能が使えません
- セルフホストは運用の手間がかかる:自分でサーバーを用意する場合、初期設定やアップデートなどの管理は自分で行う必要があります
「サーバーやコマンド操作は自信がない」という方は、後述のマネージドサービスを使えば、これらの手間の多くを省けます。
Hermes Agentが向いている人・向いていない人

万能ツールというより、特定のニーズにマッチするAIエージェントです。向き不向きを整理しました。
向いている人
- 自分の作業に合わせて育つ、専用のAIアシスタントが欲しい人
- SlackやDiscordなど、普段使うチャットからAIに指示したい人
向いていない人
- 登録してすぐ使える「完成品サービス」だけを求める人
- サーバーやコマンド操作には一切触れたくない人
ただし、「向いていない人」に当てはまる方も、Hermes Agentを使い始める方法はあります。
サーバー準備や初期設定をまるごと任せられる「マネージド型」のサービスを使えば、技術的なハードルを越えなくても、Hermes Agentを使い始められます。
次の「始め方」セクションで、自分でセットアップする方法と、マネージドサービスを使う方法、両方を紹介していきますね。
ほかのAIエージェントとも見比べてから決めたい方は、こちらもあわせてどうぞ。OpenClawとの違いは、カスタマイズ性を重視するか、自己学習で育つ手軽さを重視するかで選び分けるのが基本です。
Hermes Agentの始め方

始め方は大きく2通りあります。それぞれの特徴を見ていきます。
自分でセットアップする(自由度重視)
Hermes Agentは、公式のインストーラーを使って自分のパソコンに導入できます。Linux・Apple Silicon搭載Mac・WSL2・Windows 10/11に対応しており、WindowsではWSLを使わず、PowerShellから直接インストールすることもできます。AndroidでもTermuxを使って動かせますが、一部の機能には対応しておらず、公式にはベストエフォートで提供される環境(Tier 2)と位置づけられています。
通常の利用であれば、自分のパソコン上で動かせるため、別途サーバーを用意する必要はありません。ただし、SlackやTelegramとの連携、定期実行などを24時間動かしたい場合は、常時起動できるパソコンやVPSなどの実行環境を自分で用意・管理する必要があります。
マネージドサービスを使う(手軽さ重視)
「サーバーの用意は面倒」「まずは試してから本格運用を考えたい」という方には、マネージドサービスが近道です。
ロリポップAIエージェントクラウドは、国内のマネージドサービスで初めてHermes Agentに正式対応。自前サーバー不要・月額1,200円で、すぐに使い始められます。
ロリポップAIエージェントクラウドが選ばれる理由:
- 設定の手間ゼロ:サーバー構築・OS設定がいらず、申し込んだその日から使い始められます
- 月額1,200円:自前でVPSを借りるより手頃な価格で、まずは試したい方にも安心
- 国内サービスの安心感:日本語のサポートと日本円決済で、契約や問い合わせで迷うことがありません
なお、ロリポップAIエージェントクラウドでHermes Agentを使う場合、対応しているチャットアプリはDiscord・Slack・Telegramです。
よくある質問
Hermes Agentについて、はじめての方からよく寄せられる疑問をまとめました。
Q. スマホ専用のアプリはありますか?
Hermes Agent専用のスマホアプリはありません。SlackやDiscord、Telegramなど、対応するチャットアプリのスマホ版から指示を出す形になります。いつものアプリからそのまま使えます。
Q. SignalやDiscordでも使えますか?
Hermes Agent本体は、Discord・Slack・Telegram・WhatsApp・Signal・メール・CLIなど複数の入り口に対応しています。ただしロリポップAIエージェントクラウド経由で使う場合は、Discord・Slack・Telegramに対応しています。
Q. 無料で使えますか?
ソフトウェア本体はMITライセンスのオープンソースで無料です。ただし、動かすためのサーバー代とLLMのAPI料金は別途かかります。費用の目安は「Hermes Agentの料金と費用の目安」で詳しく解説しています。
Q. 日本語で使えますか?
はい。頭脳として使うLLMが日本語に対応していれば、日本語で指示でき、日本語で答えが返ってきます。多くの主要モデルが日本語に対応しています。
Q. OpenClawとは何が違いますか?
大まかには、OpenClawはカスタマイズ性を重視するタイプ、Hermes Agentは使いながら自己学習で育つタイプ、という違いがあります。詳しくは「OpenClawとの違いを比較して見る」で解説しています。
Q. 動かすのに高性能なパソコンは必要ですか?
いいえ。月額1,000円程度の小規模なVPSでも動作します。頭脳となるLLMはサーバー側ではなくAPIで呼び出すため、手元の端末やサーバーに高いスペックは必要ありません。
まとめ
Hermes Agentの特徴をおさらいすると、次のようなAIエージェントでした。
- 使うほど自分に合う:永続メモリで好みや手順を覚えます(AIモデル自体が再学習されるわけではありません)
- どこからでも話しかけられる:Slack・Discord・Telegramなどの主要チャットアプリ、メール、CLIから操作できます
- 動かす場所もLLMも自由に選べる:PC・Docker・VPSの環境も、OpenAI・OpenRouter・自前モデルといったLLMも、用途で使い分けられます
米Nous Researchが公開するMITライセンスのオープンソースとして、世界的にも注目を集めているプロジェクトです。
「自分専用に育っていくAIを使ってみたいけれど、サーバーまわりは正直よくわからない」
そんな方は、ロリポップAIエージェントクラウドから始めてみるのがおすすめです。月額1,200円で、サーバーの準備なしにHermes Agentを使い始められます。
あなたの作業スタイルに合わせて育つ、自分専用のAIアシスタントを、ここから始めてみませんか。
この記事をシェア